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記録し、遺(のこ)し、伝える人

2019.09.05

最終更新日:2019年09月07日

こんにちは、萩ドットライフ()です。

50代半ば。獲得したものと、残されているもののバランスが絶妙な時期だと思うのですよ。うまい具合に「余裕」と「焦り」が絡まっている感じがするのです。僕は最近、自分の中で「伝える人」の存在が強くなっていることを意識し始めています。

「作る人」でいたいのですが…

最近「伝える人」としての自分のあり方を考えることが増えてきています。

デザイナーとしてメシを食ってきたので、ずっと「作る人」でもあり「伝える人」でもあったのです。
しかし、どうしても配色だったり、レイアウトだったり、画像やイラスト、図版の効果などの「作ること」に延々とこだわり続けることが多く、自分のことを「作る人」だと認識していることが多かったように思います。
広告物やWebの制作者は、まぎれもなく「伝える人」でもあるはずなんですけどね。

なので、このブログを開設して1年が経過しますが、過去に『「作る人」で居続けよう』という記事は投稿しているものの、自分が「伝える人」であり続けよう、ということに関しては、ほぼ触れていないのです。

「ブログ書くの難しい」とか「とにかく、いろいろと記録してきます」くらいの考えを記事中に散りばめてる程度ですね…。

このブログも「作っている」感覚でいたのですよ。
読者を想定して、その人に「伝える」という工夫を疎かにしていたのです。

ブログを解説するときに、いろんなブロガー諸氏の記事を読んで、いろいろ勉強したはずなんですけどね。
なかなか上手く行ってはいないようです。

ブログにしてもYouTubeに代表されるような動画配信にしても、個人による情報発信が簡単にできるようになったことにより、個人間でやりとりされる情報の価値が高まってきました。

このことが僕が「ちょっとブログでも初めて見るかな」というきっかけだったのですが、これによって、自分の中の「伝える人」という役割を少し強めに意識するようになってきているのです。

「伝える人」の大切さ

僕は今、セミリタイア生活をはじめ、東京と山口県萩市との二拠点生活をしています。
近い将来は萩市に完全移住します。なんとなく山間部での生活をイメージしているところなのですが、このへんはまだ検討の余地があり、本決まりではないのです。
そこで長期休暇を過ごした後、「生産的な趣味」に携わろうと決めています。

何かを作って過ごす以外に、東京ではできなかった「体験」をしたいと思っているのです。

自分が何かを作るのであれば、それ自体がアウトプットになり、そこそこの満足は得られるのですが、体験については、そこに自分なりの考えや評価を加えて、情報として伝えることをアウトプットとしたいのです。

今の僕の状態。セミリタイアすることを決め、ちょっとずつ実行していることも、人生初の「体験」です。
それほど華やかではないし、スカッと気が晴れるような出来事もないけれども、少しずつ状況が変わっていくし、僕自身の考え方も変化していく過程を記録しておけば、後々誰かの役に立つのではないか、とも思っているのです。

僕は大学進学とともに上京しましたので、大人として田舎暮らしをしたことがないのですよ。
「オレ萩が地元だから、詳しいよ」は、大間違いだと思っています。

これから、初めて出会う価値とか考え方が多いはずなのです。
そこで「感じる」「見つける」「探り出す」ような作業も増えると思うのですよね。

そういうものを「記録したい」し「遺(のこ)したい」と思っています。
最近、よくこんなことを考えていますので、自分の中で「伝える人」になることの重要度が、急上昇してきているのです。

なので「なぜ、これをいいと感じたのか」とか「地域文化・歴史などの文脈」などを上手に整理して言葉を作り出す能力を得たいのですよ。

50代。余裕と焦りのバランス

定期的に「地域創生」というタグを記事を付けた記事を書いているように、僕は地域創生に興味があります。
(参考:「地域創生」タグを付けられた記事の一覧

なので、地方移住(=田舎暮らし)することを思いついたときの候補地は「山口県萩市」一択だったのです。
その他にも、親の介護とか、実家の最終処理とか、残している弟家族だけに押し付けるわけにはいかないことも多々あり「できれば近くに」という、あまりポジティブとは言えない理由もあったりしますけどね…。

それでも、せっかく生まれ育った愛着のある街なので、まだ元気なうちに、そこでの体験をしておきたいのです。

せっかくセミリタイア生活をするのだから、住むところも勝手に決め、そこに移り住むところから記録し続けたいのですよ。

僕は現在50代半ばです。田舎暮らしをはじめたとしても、20年も経てば、心身ともに老いが進み、車にも乗れなくなって、再び都市部への移住を希望することになるのでしょう。

そこまで。田舎暮らしをはじめてから、終わるまでの過程を遺(のこ)せればいいなと思っています。
僕は、一生都市生活を送るつもりはないし、一生田舎暮らしをしようと思っているワケでもないのです。

環境の変化とともに、自分自身が変わっていくのを感じることが、ちょっと楽しいのです。

おそらく、50代半ばの今だからできる、経験・体験ってあると思うのですよ。
(参考:50代でセミリタイアするのが理想的な理由

これまで、30年以上働いてきたからこそ「セミリタイアするぞ、長期休暇取るぞ」と言っていられる資金的な余裕があるのだし、まだプログラム言語のひとつくらい習得することができそうな気がするし、その気になれば10kmを50分切って走れる気がする。

なんとなく、獲得したものと、あとわずか残ってるもののバランスが絶妙な時期なのですよ。
自分の中の「伝える人」の存在を意識し始めたのも、余裕と焦りのバランスの賜物かもしれないと感じているのです。

生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。