中高年がUターンすることの意義
2018.09.08
こんにちは、萩ドットライフ(
)です。僕は勝手に、生まれ故郷の山口県萩市に移り住んで、セミリタイア生活を始めようとしてるんですが、ふと「こういう行動って地域にとってはどうなんだろう?」などと考えることもあるのです。自治体は、もっと若い世代に移り住んでもらいたいはずですからね。
高齢化を促進しちゃうってことか?
僕が50歳代中盤、日本人の平均年齢よりも上なんですよね。
2015年時点で日本人の平均年齢は、世界で最も高い46.35歳なのだそうです。
(参考:世界の平均年齢 国別ランキング・推移 – Global Note)
同様に山口県萩市の平均年齢も調べてみると、53.87歳ですね。
参考:山口の平均年齢ランキング【スマイティ】
これも、2015年時点ですね、ちょっとわかりにくいけど、表下部の「データ出典」からリンクを辿ると、2015年の国勢調査から導かれたデータであることがわかります。
「オレが萩に帰ったら、平均年齢上げちゃうじゃん、これってどうなの?」と思いながら調べ始めたんですが、萩市の人口統計上はあまり影響なさそうですね。
僕は「オレくらいの年代のヤツは、都市に見切りをつけて地方に移住することを考えた方がいいよ」と思ってるのですが、自治体の方々はどう考えるのか? にもちょっと思いを馳せたほうがいいようにも思うのです。
地方に高齢者が増えた場合、その自治体の社会保障費負担が増えるはずなんですよね。
あと、オッサン・オバサンが増えると、街がくすみますよね。だいたい元気がありませんからね。
別に「落ち着いてる」わけじゃないんですよ、僕ら弱ってるんですよ。
「働き盛り」とか「子育て」っていいますよね
数年前に、仕事っぽい感じで萩市を訪れたことがあったんですよ。「仕事っぽい」というのは、僕が出資しているシンガポールの小さい出版社が山口県の産品を特集するので、それの付き添いみたいな感じだったんですね。所有している会社の業務ではあるんだけど、報酬は発生しておらず、移動費用も自己負担だったので「仕事っぽい」なんです。
1週間程度、萩に滞在しました。
そのときはじめて、市役所の様々な担当者の方々とお話をしました。
はじめて市長室にも入りましたし、地域を活性化させようとしている、市民および出身者で構成された、いくつかの団体の存在を知ったりもしました。
その時の印象。市役所の方々は頻繁に「働き盛り世代」「子育て世代」っておっしゃるんですよね。そういう世代の方に移住して欲しいんだ、と。
まあ、そうなっちゃいますよね。
若年世代が増えたほうが、長年にわたって納税してくれるし、街に活気がでますもんね。消費も旺盛だし。
ただそうなれば、ずっと「仕事不足」の壁に立ちふさがられることになっちゃいますよね。
「住む場所って、人生を左右しますよね」でも触れたように、僕は「面白い仕事」「お金をいっぱいもらえる仕事」ってのは、都市に集まると思ってるんですよ。だから地方の人は、相対的に「面白くなく」「賃金の少ない」仕事から選択をせざるを得ないのだろうと思います。
あくまでも「総論」です。これを否定するための各論が数多く存在するのは認識しています。むしろ「各論」を突き詰めていくと「地方だからこそ面白い」に到達できるニッチの存在もイメージできますが、ちょっと切り離して考えなければならない要素が多いですよね。
「こんな仕事があるから、働き盛りのみなさん移住してね」という競争力って、地方ではなかなか得られませんよね、ということが言いたいんですよね。
オッサンが移住すると、街に役立つのか?
あまり、僕よりも10歳年上とか、10歳年下のことってよくわからないので、僕がいる50歳代ってことでしか、オッサンを語れないし、50代のオッサンにもいろんなバリエーションがあるので、なかなか芯を食った話ができません。
女性が考えてることも、表面上のことしかわからないので、オバサンについても言及できません。
が、概ね最近の中高年は、現役感あるんじゃないですかね? 「人生100年」とか「75歳まで年金の支給延長」みたいな話を聞いてるし、僕みたいに「次のワンゲーム、何にしよう」って思ってる人も多いんじゃないかと思うのです。
そこそこ役に立つのが多いんじゃないですかね。
智恵とか発想力みたいなもんが、底の方に、もうちょっとだけ残ってるんですよ。
反面、企業人としては「先が見えてる」人が多いんじゃないでしょうかね? 取締役になって社長になって、みたいなコースって、もう勝負ついてるんじゃないでしょうかね? 僕、フリーランスだから、聞きかじりの浅知恵しか持ってないですけど。どんどん出向とか転籍とか、今までとはちょっと違う人生に向き合う時期なんじゃないでしょうかね?
ちょうど「自らの人生を見直すか」「新しい仕事に取り組もう」みたいな人が一定数いても不思議ではないのですよね。
そういう人の一部は「地方を目指そう」ってなっちゃいますよね。やっぱり環境替えたいですもん。
まずは、地方に労働力が増えるのって「ヨシ」なんじゃないですか? いろんな軋轢も想像できますが、まずは「人が増える」っていいことですもんね。
よき消費者になれるか?
都市からやってくる中高年の中には、資金力のあるオッサン・オバサンが混ざっています。
あくまでも「一部、混ざってる」としないと、誤解を生むのかもしれませんが、大金持ちではなくとも、すでに生活資金には困らないくらいの50代は一定数います。
むしろ、そういう人たちの方が「会社辞めて、新しい人生を地方に創るか」って発想になりやすいんだと思うんですね。
僕も「最低限の生活ならば、労働を必要としない」あたりにいるんですが、それでも労働はずっと続けるつもりなんです。現時点では「80歳くらいまでは」みたいな感じで思っています。
社会との関わりとか、何かを生産して他者から承認される状況を失いたくなかったりしますからね。
ちょうどいい感じに、お金とヒマがある人々だと思いますよ。たぶん、月に2〜3回は、割烹でご飯食べたりするし、ランチもちょっといいやつ食べに行ったりするんですよ「お酒飲むかもしれないからね」ってタクシー呼んだり。
広い土地が嬉しかったりしますから、ウッドデッキ作ったり、ガーデニングやったりして、ホームセンターでいっぱい買っちゃったりすると思うんですよ。
そうすると、少しは地域経済に寄与できると思うんですよね。
地方に中高年が「よき消費者」として散らばっていけば、少しは地方の所得は上がるだろうし、ビジネスチャンスも生まれやすくなる。若干ではありますが、好転が始まるような気もするのです。
生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。