「アンチ都市生活」で田舎暮らしを語ってもつまらない
2018.10.20
最終更新日:2019年03月07日
こんにちは、萩ドットライフ(
)です。都市生活にいちゃもんをつけながら田舎暮らしを語っても、話が面白くならないと思っています。これは、オフィスワークに対するリモートワークでもそうだし、サラリーマンに対するフリーランスでもそうなのです。「アンチ○○」では、つまらないのです。
「反○○」「アンチ○○」が行動の動機ってつまんないですよね
こういう考え方って、ビジネスの世界でも、僕が生業としているデザインの世界でもそうだと思うのですよ。競争が成立する場面で、下位の者が上位の者に挑むときには「アンチ○○」でもいいと思うのです。
むしろ、自分よりも高い位置にライバルを設定して、挑み続けることが自分の成長につながるフェーズがあると思いますし、特定の「誰か」ではなくて「上の世代を追い落とす」でもいいのだと思います。
僕は今、生まれ故郷である山口県萩市への移住を考えていて、2018年9月末から東京と半々で生活する二拠点生活をはじめたのですが、決して「都市生活」と「田舎暮らし」を対立概念としては考えてはないのです。
「やっぱり、都会よりも田舎のほうが人間らしい生活が送れるよね」みたいなものの言い方はしないのです。
萩市に何年か住んでもう一度「都市に居住したい」と思うことだって、いくらでもあると思います。
萩市への移住は、僕がフリーランスで、対面ミーティングに参加しない「完全リモートワーク」ができるようになって、ようやく実現することができるのですが「フリーランス」「リモートワーク」についても同じことが言えて、決して「サラリーマン」「オフィスワーク」のアンチテーゼとして、このスタイルを選んでいるわけではないのです。
おそらく僕が「アンチサラリーマン」的な物言いをするときは、フリーランスという自分の立場に不安を感じたときだと思うのです。
自分の選択が間違っていたと思いたくないがために、「サラリーマンなんて」と言いながら自分を庇おうとするのですよね。
フリーランスとサラリーマンなんて、「人生決める」みたいな大袈裟なものではなくて、状況に応じて、フリーの時期があったり、サラリーマンの時期があったり、行ったり来たりしてもいいのだと思うのです。本来、連続してるものなのですよね。
僕は「田舎暮らし、やってみたい」のであって「東京から離れたい」ではないのです。
「アンチ」って体質なのかもですね
「アンチ都市生活」で田舎暮らしを始めた人って、そのうち「アンチ田舎暮らし」になると思います。
なにか根拠があるわけじゃなくて、感覚値に過ぎませんけどね。
再移住可能な人は、また別の場所に移動すればいいのでしょうが、財力や人生設計上、再移住がかなわない人は、前述の「アンチサラリーマン的な物言いをする、フリーランス」と同じ理由で「田舎に来てよかった」「都会はホントに窮屈だった」と必要以上に言い続けることになるのだと思います。
「都市生活」と「田舎暮らし」に関しては、僕はこれから体験する世界なので、感覚値でしか語れませんが、なんとなく「サラリーマン」と「フリーランス」など、自分が体験していて、それなりのサンプルも見聞きしたことのあることに当てはめて考えてるのですよ。
概ね「アンチ○○」「反○○」を言葉にしたり、これを動機にして行動する人って、いつもこれやってませんかね? もちろん「問題を抽出する」とか「問題を提起する」という工程は、新しいものを産み出す上で必要なことではあるのですが…。
しかし、どこかで「なにかのアンチ」ではない、自分の考え方や、自分のアイデアをテーブルの上に乗せないと、次の工程に進めなくなるのですよね。アンチとは、それを妨げる態度だと思うのですよ。
自分が思い至ったアイデアが「なにかのアンチとして発想されたものではないか?」ということは、ときどき疑ってみたほうがいいと思っています。
たとえそうだったとしても、考えたり行動しているうちに眼中からなくなれば、特に構わないんでしょうけどね。
「なにかのアンチ」になることが目的化するようならば、一旦立ち止まるべきなんじゃないでしょうかね。
自分に当てはめてみる
そして「オレの場合、なんで萩市に移住したいんだろう?」「アンチ東京が動機じゃないよな」と、もう一度考えて見たりするのですよ。
東京、好きですよ。東京って言っても広いから、今住んでいる清澄白河近辺と、日本橋・銀座あたりの近隣商業地くらいの範囲なんですけどね。
すごく楽に生活ができる場所だと思っています。
僕の働き方も関係しているのですが、満員電車に乗らないし、人混みを歩かない、というのがもっとも大きい要員じゃないですかね?
すぐ近くにスーパーもコンビニもあるから、冷蔵庫の中は限りなく空っぽに近くても大丈夫だし、医療施設も徒歩圏にいくつもあるし、実はスローライフにとても向いているのですよ。
では、なぜ「萩市で暮らしたい」と思うようになったのか?
前提条件として、僕は田舎暮らしをすることで、生活コストを下げられるとは思っていません。
おそらく東京よりも安上がりなのって、住居費くらいだと思うのですよ。あとは、同等か田舎の方が高いはずなんです。
車も必須ですし、下水の完備されていない地域では、浄化槽のメンテナンスにもコストがかかります。
都市ガスよりもプロパンガスの方が高いですしね。
僕の場合、
- 親の介護・実家の管理
- 東京のマンションの収益化
- セミリタイア生活をするに当たって環境を変えたい
- 古い安価な一戸建て買って、セルフリフォームしたい
などなど、動機は入り混じっているのですが、中でも「環境を変えたい」が大きいですかね。
働き方を大きく変えようとしている最中ですからね。住む場所や出会う人にも変化を求めてるのですよ。
『定期的に「セミリタイアの定義」を考えてみる』で考えたように、「セミリタイア」という言葉を、仕事をやめる意味で考えていないのですよ。
むしろ、長く生産を続けられるように、収入を得るしくみを変えようと思ってるのです。
それとちょっとだけ「地域創生」的なことに絡んでみたいな、という願望もあります。
具体的なプランはなにもありませんけどね。
その後、後期高齢者になるくらいのタイミングで「もう一度、どこかの都市に移住するのもアリかな」とも思っています。
生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。