ファーストインプレッションは二度ない
2018.11.23
最終更新日:2019年03月07日
こんにちは、萩ドットライフ(
)です。萩市で生活しているとき「オレ、この街のことを全然知らないな」と思いながら、ヒマなときに街中をブラブラと散歩しているのですよ。「まだ、何も語る資格がないな」と。でも、今得ているファーストインプレッションって、この1回だけなんですよね。
正しくは「ファースト」じゃないんだけどね
僕は今、東京と山口県萩市を行ったり来たりしながらの二拠点生活をしています。2018年9月からはじめたばかりです。
もともと山口県萩市は僕が生まれ育った街なので、大学進学で千葉県に移り住むまで、この街に住んでいましたし、途中で何度か帰省しています。
なので「ファーストインプレッション(第一印象)」ではないのですよ。
しかし、大人になってから「暮らす街」「生産活動をする街」として改めてこの街を見ると、わりと「はじめて得た印象」「はじめての感覚」って多いものなのですよ。
日常的なところで言えば、
- スーパーの品揃え
- 飲食店の料金とクオリティ
- 住居のサイズ・造作
- 道路の舗装状況
などなど、挙げればキリがありません。
萩市の持つ、重要な資産である、歴史的建造物やストーリー、美術・工芸品に関しても、子供時代はまったく認識していなかったものに次々と出会うのです。
そもそも当時は、そういったものにまったく興味を持っていませんでしたからね…。
したがって「自分は事実上、萩市に対するファーストインプレッションを得ている」という解釈をしながら、街歩きを楽しんでいます。
ただ「子供の頃に感じてた薫りが消えてるかな…」とも感じています。
オレは萩市のことをまだ知らない
以前「ローカルメディアについて考えてみる」という記事でも書いたように、このブログ「萩ドットライフ」以外にローカルメディアを運用してみたいという願望があるのですよ。
具体的には、まだ何も進めていませんが「こんなの作ってみたい」「あんな企画実施してみたい」と定期的に妄想だけはしています。
そのたびに「オレ、萩のことをよく知らないしな…」という結論に至っているのですよ。
前述の通り、月の半分ではありますが、大人になってはじめて萩市で過ごすようになりました。
街を見て、ものを見て、人と話して、少しずつ「知った」ものは増えてきつつはあるのですが、仕事や恋愛と同じで、ひとつのことを知ったら、興味が増して、多くの「知らない」が浮かび上がってくるものなんですよね。
結局、いつまで経っても「オレ、よく知らないし…」は、解消されないのだろうと思います。
だから、いつまでも「準備中」ではダメでねんですよね。
当面は、思いついたことをこのブログで書いていくことから始めようと思っています。
ちょっとは知ったかぶってもいいのかな?
萩市って、歴史とくに幕末好きの人たちの間で登場しがちな地名だったり、最近では「道の駅萩しーまーと」がメディアに取り上げられたりしていましたから、東京にいてもたまには話題になったりするのですよ。
そんなとき僕は決まって「なんか有名みたいね、知らないけど」「萩を離れて何年も経つし、子供のときの知識で終わってるから、ネットのほうが詳しいよ」みたいな受け答えをしていたのですよ。
「オレは萩の出だから詳しいよ」みたいな言い方をするのは、知ったかぶってるような気がして、ものすごく抵抗があったのですよ。
ただ最近、月の半分を萩市で暮らすようになって、思い始めているのが「このファーストインプレッション(第一印象)は二度とないんだな」なのですよ。
「これって、ワリと貴重な感情なんじゃない?」と感じているのです。
決して、観光情報やグルメガイドに載りそうな、街角情報に限らず、日常生活の中でちょっと目にすることだって同じなんです。
むしろ、そういうニッチな情報について関心を寄せるほうが、個人で運営するローカルメディアにふさわしいと感じているのです。
知ったかぶりになっても構わないし、ピントっぱずれでも構わない。
自分が感じたファーストインプレッションを記録しておいたほうがいいんじゃないのかな? と感じはじめているのです。
「僕、最初はこう感じたんです」から始まって、さらに知識を積み上げていくストーリーを記録しておいたほうが、面白いんじゃないかな? と。
自分の感覚や知識を、否定しながら、追加しながら、更新しつつ、興味の間口がどんどん広がっていく様をコンテンツ化したいと思い始めているのです。
そして、我がふり直そう
僕自身が「ファーストインプレッションから、言葉として記録しておきたい」と考えているのですから、当然、他人が自分の知識や考え方と違うことを口にしたとしても、それを面白がってみる必要があると思うのです。
もちろん、事実関係を誤認されているのであれば、訂正したほうがいいのでしょうが、まずはその人の感じ方を尊重して「一見(いちげん)の観光客が何言ってるんだ、知りもしないくせに」と思う前に「お、そんなふうに感じるんだ」と、自分との違いを認めて、そのギャップを楽しむことからも、面白いストーリーは生まれてくるように思うのです。
もしかしてそれは、自分が気づいていなかった、街の見方かもしれないのです。
生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。