決断が先、迷うのはあと
2019.06.08
こんにちは、萩ドットライフ(
)です。「決断」は軽くソッコーで済ますべきだし、「迷う」のはあとから長時間かけてじっくりと取り組むべきだと思っています。はじめから正解だとわかってる選択肢なんてないのですよ。チャッチャと決めたあとで自分の手で「正解」にするものなのですよね。
人生の行く末を決定してしまうかのような、大きな決断を迫られることってありますよね。
僕、たぶん今がそのフェーズなのですよ。
フリーランスになってから20年以上、会社員時代を含めれば30年近く生業としてきたデザイナーを辞めようとしています。
「辞めようとしている」というグズグズとした表現の理由は、まだ運用に関わっている案件が残っているからなのです。新規案件の受注はすでに停止しています。
また、東京と山口県萩市を行ったり来たりする二拠点生活を始めています。
特に大きな意味があるわけではなくて、自分をこれまでと違った環境に置いてみたいからなのです。
あと数ヶ月もしくは数年継続したら、その後は萩市に完全移住するつもりです。
もともと僕が生まれ育った街なので「帰る」という表現がふさわしいのかもしれませんが、東京に住んで40年近く経っていますので「移る」という言葉のほうがしっくりくるのです。
50歳になったあたりから「身の回りを変えたいな」とか「また何かの初心者になりたいな」みたいなことは、ふんわりと考えていたのですが、具体的に「ああしたい」「こんなのやりたい」というイメージは浮かばず、ずっとモヤモヤしていたのですが、ここ数年の間に「セミリタイア」「田舎暮らし」というワードを軸に物事を考えるようになって、急速に行動に移しはじめたのです。
ワリとあっさりと「セミリタイアする」「田舎暮らし始める」と決断しました。
とくに、熟慮に熟慮を重ねるようなことはしていません。
そして、この決断を正当化するために、これから時間を費やしていくのです。
決断に「正解」なんてない
「セミリタイアして、田舎暮らしを始める」という選択肢の比較対象は現状維持(=「デザイナーをしながら、東京に住み続ける」)だったのですよ。
「生活の豊かさ、利便性」とか「職業人としてのキャリア」という観点で考えると、このふたつの選択肢にそれほど大きな差はないように感じていたのです。
たしかに、この決断によって、これからの人生がまるっきり違ったものになるような決断ではあるのですが、双方のメリット・デメリットを比較すると単純に優劣を付けられるものではないのですよ。
決断を迷うときというのは、選択肢の有益性に差がないときですよね。
そもそも、一方があきらかに有益であれば迷う必要はないのですから「決断した」という認識すらせずに、それを選択することになると思うのですよ。
「どっちにしようかな…」と悩んでいる時点で、それらの選択肢には差がないのです。
どちらを選んだから「正解」などということはないのですよ。だからこそ、僕にとっては「難しい決断」でした。
「セミリタイアして、田舎暮らしを始める」と「デザイナーをしながら、東京に住み続ける」の違いは「動く」か「留まる」か、だったのです。
そもそも、こういう考えに至る理由が、加齢や環境の変化に伴う現状への不満・不安でしたし、現状を変えることの最大の問題である「収入の激減」についても、不動産と金融資産の運用でどうにかカバーできそうな目論見がありましたので、即座に「動く」方に決断することができたのです。
おそらく、短期的には「困難な道」を選択したのだろうと思います。
でも長期的には、正解だったかどうだったかは、これからの自分次第でどうにでもなるのですよ。
とりあえず「直感が正しい」ということにしてみる
そもそも、僕が僕の能力の範囲内で、ふたつの選択肢を用意したのですから、それほど大きな差があろうはずがないのですよ。
優れた他人にアドバイスを受けながら選択肢を設けたとしても、そのアドバイスを咀嚼するのは僕なので、結果はそれほど変わらないと思います。
優劣など付けようがないのです。どちらとも同じように、良い選択なのですよ。
今回の僕の選択肢。
- セミリタイアして、田舎暮らしを始める(=動く)
- デザイナーをしながら、東京に住み続ける(=留まる)
の場合は、明らかに「前者のように行動したい」という前提のもと比較しているのですから、悩まずに「よし、やってみる」という、直感に任せた決断で良かったと思っています。
好き嫌いは決まっていたのです。メリット・デメリットで両者を比べながら悩み続けても埒が明かないのです。
これから自分の選択を「正解」にしていく
僕は「人生100年時代」を真に受けていて、75〜80歳くらいまで「労働のある生活」をしようと思っていますので、まだパワーの残っている50代のうちに総点検&再スタートを行いたいのです。
今の決断が「正解」だったかどうかの判断は、20年くらい先まで持ち越しです。
今、起こっている大切なことは「これからの人生を変えたくて、自分で考えて自分で決めた」ことなのですよ。
当然、これまでにも何度もそういう決断をしてきたし、これからもしていくのです。
加齢とともに「自分がなりたい自分」って、変わっていくものなのですよ。
常時、調整し続けているつもりではあるのですが、いつの間にか大きく狂ってて、数年に1度はメジャーアップデートが必要になりますね…。
とりあえず、僕はすでに「セミリタイアして、田舎暮らしを始める」という決断をしているのです。
「セミリタイア」といいつつ、目の前にある予定は、全案件がクローズしたあとに少なくとも1年以上の長期休暇を取ることですし、「田舎暮らし」といいつつ、現在やってるのは二拠点生活。
近い将来、萩市に完全移住することは決めていますが、旧市内に住居兼作業場を設けるのか? 農林漁村部にするのか? などなどの詳細は決めかねています。
これから長い時間をかけて、自らの手で「セミリタイアして正解だった」「田舎暮らしをしてよかった」ということにしなければならないのです。
生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。