[フリーランスの老後]つまらない生活にしないための田舎暮らし
2019.06.15
こんにちは、萩ドットライフ(
)です。フリーランスや自営業者にとって、終わり際をソフトランディングさせることって、とても大切なことだと思っているのですよ。僕は「労働ありの老後」みたいな期間をしばらく設けるつもりです。そう考えると「田舎暮らし」って、とても魅力的なのです。
定期的に思考しつつ、記録し続けている「フリーランスの老後」シリーズです。
僕は、長らくフリーランス生活をしていましたので、当然サラリーマンや公務員の方々のような、まとまった退職金はありません。
また、法人登記をしているにもかかわらず、ずっと国民年金に加入していましたし、開業当時の経営難で枯れ果てていたときには、未納期間もあります。
サラリーマン時代ならびに、この数年間加入している厚生年金と併せて、65歳から受給できる年金は、月額8万円程度のものだろうと予測しています。
退職金なし+少額年金。フリーランス・自営業者の多くが直面している課題だろうと思います。
今、降って湧いたような課題なのではなく、フリーランスになったときから僕たちに与えられている「宿題」なのです。
マスコミで頻繁に語られる「年金問題」「老後資金問題」とは分けて考えておかなければなりません。
老後の準備も事業の一環(=プロジェクト)なので「老後なんて、まだまだ先」「そうなったら、そうなったときのこと」などという思考停止が許されないのです。
だから僕は「フリーランスの老後」という言い方をして「同世代のサラリーマンと同じように考えてちゃダメだよ」ということを自分自身に繰り返し言い聞かせるようにしているのです。
暇のコントロール
僕は現在、50代半ばです。意図的に「老後」という言葉を多用しているのは、今の僕がイメージしている「老後」とは別の何かに作り変えたいからなのですよ。
今考えているのは、75〜80歳くらいまでの「労働ありの老後」です。
「生産的な趣味」のようなものを職業にしたいと思っていますし、今がフリーになってから20年ちょっとなので「あと20年使って、もうワンゲーム」などと考えているのです。
なので「暇を持て余して、1日中テレビを観て過ごすような老後にならないために…」とか「仲間づくりに励んで、新しい友だちと共通の趣味を…」ということではないのです。
余談ですが、そもそも僕はテレビを持っていません。いつからだろう? 世間が「地デジ化」で騒いでいたときにはすでに持っていませんでした。最後に持っていたテレビは、ブラウン管テレビでした。液晶テレビを買ったことがないのですよ。
「暇」に関しては、過去に「セミリタイアしたら、田舎の暇なフリーランスになりたい」という記事を投稿しているように、僕は「暇」を歓迎しているのです。
なにぶん数ヶ月前の記事なので、今読み直すと「アレ? オレこんなこと考えてたの?」という感じはしますが、基本的な考え方が変わっているわけではありません。
暇が増えると、行動のフットワークが軽くなるのですよ。
「ちょっとしたガジェット買って、それ持って街に出てみよう」みたいなことも思いつきでできちゃうんですよね。
現時点ですでに、新規案件の受注を停止して、既存案件の運用だけが請け負っている仕事として残っているだけのセミリタイア生活に入っていますから、日に日に「暇」は増加中です。
当面「1年以上の長期休暇」を目指しているので、特に新しいことを始めたりはしていません。
ただ、ずっと考え続けてるのですよ。新しいものが入り込んでくるスペースが、どんどん空いていっている実感があります。
すべての案件がクローズしたら、長期休暇を取ることにしていますが、数週間経ったら、いても立ってもいられなくなって、何か始めちゃうかもしれません。
そのへんは、行き当たりばったりでいいと考えているのです。
(参考:「行き当たりばったり」は、思考停止じゃない)
求める生活に即した環境
今、東京と山口県萩市の二拠点生活をしています。
東京の作業場がメイン、萩の作業場がサブなのではありますが、だんだんと萩の作業場の快適さが増してきつつあります。
おそらく「一定期間、二拠点生活を体験したあとは、萩に移住してここで生活する」と、すで決めちゃってるからなんでしょうね。
自分の決断が正しかったことにするために、街の心地よさや、環境の変化がもたらす好影響を見つけ出す能力が高まってるんですよ。
利便性は東京の作業場の圧勝なんですけどね。
ちょっとした買い物や行事への参加、作業場内の設備環境、双方ともにです。
「もし、Mac故障したら銀座のアップルストアに走れないじゃん」とか「旧機、引っ張り出して代用することもできないじゃん」みたいな不安感も含まれます。
それでも「萩にいる方が快適だな」と思う理由を続々と「発見」している最中なのです。
その昔、マンションを買ったとき、契約したあと毎日のように、物件サイトやパンフを隅から隅まで読み込んだり、街の歴史や環境に関する情報を求めてググり回ったりして「ヨシヨシ。オレはいい物件を買ったぞ」と納得してから眠りについていたのですが、それと似たような状況ですね…。
「萩で暮らしたほうが楽しい人生が待ってるよ」と感じる理由のひとつとして、僕は「音を出してもいい環境」を求めているのですよ。
かつて「古民家再生をDIYでやりたい[思いついてることを記録する]」という記事を投稿しました。
(「思いついてることを記録する」シリーズを作ったものの、この記事で止まっています。考えてるだけなら、他にもたくさんあるのです、そのうち書きます)
これまで、机上のPCを前に黙々と静かな作業を続ける職業人生活を送ってきましたが、次のゲームは、カメラを持って屋外に出たり、電動工具を使って木や金属を加工したり、土を掘ったり練ったりするような作業に取り組みたいのですよ。
音を出しながら暮らしていきたいのです。
そういう環境を求めるのならば、田舎の圧勝ですよね。
老後をプロジェクトとして捉える
以前『「フリーランスの老後」をプロジェクト化』という記事を投稿しているように、僕は、職業生活の最後の10年もしくは20年間をソフトランディングさせることを含めて、事業の一環だと思っています。
「老後」という言葉は、そのための意識付けとして使っています。
以降の人生をずっと「セミリタイア生活」と呼び続けることを決めていることも、デザイナーを引退して、別の職業を模索することも「老後プロジェクト」の一環なのですよ。
前述の通り「行き当たりばったり」の余地は残していますけどね。
今こうしてブログの運営を始めているのも「老後プロジェクト」の一部です。
なかなか成果に至りませんが、結構真面目に取り組んでいるのですよ。
前述のDIYとかも、早くやりたくてウズウズしているのです。萩市に移住して不動産を取得したら、すぐに始めると思います。
これは「動画の撮影・編集やりたい」とセットで考えています。
職業柄、Adobe Creative Cloudはすでに契約しているので、Premiere proはすぐにでも使えるのです。というか、すでにインストールはしているものの、まったく練習を開始していないだけだったりするのです。
とりあえず、YouTubeのアカウント作ろうかな…。
僕が今、思い描いている構想の中では、東京に居続けるよりも田舎暮らしをした方が楽しそうなのですよ。
これまでのデザイン業から、コンテンツ制作業になろうと目論んでいます。
すぐに収益化できないことなんて、デザイナーとして独立したときに経験しましたので、痛いほどよくわかっています。
まずは「10年1本勝負」くらいで考えつつ、3年くらいで成果が出始めてくれればいいな、と思っています。
前述のように「あと20年使って、もうワンゲーム」くらいに考えているので、試行錯誤を繰り返す時間はまだまだあるのです。
なにはともあれ「田舎暮らしをした方が、自分の生活は楽しく豊かになる。そうする」と決めたのです。
[フリーランスの老後]に関する過去記事
生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。