人生の立地条件
2020.02.08
こんにちは、萩ドットライフ(
)です。何をするにも大切なのが、立地条件なのですよ。それは物理的なものだったり心理的なものだったり、ひとつの場所を指していたり複数を意味していたりいろいろだし、状況や成長によっても変化します。いまの僕にとっては「萩に居場所を作る」なのです。
立地条件を意識する
店舗経営をする方にとって、立地条件って死活問題のはずなのですよ。
味も良くて、店主の人柄も良くて、値段も手頃な飲食店が「なんかあそこ不便なんだよな」という理由で上手くいかなかったり、逆に大した特徴もないお店なんだけど、駅から近いとか、周囲にライバル店がないという理由でそこそこ繁盛してたりしますよね。
このへん、僕はまったくのシロートなので、これ以上深くは言及しません。
なんとなくの聞きかじりです。
僕はずっと、新築マンションのプロモーションサイトを制作する仕事をしてきました。
打ち合わせやら、雑談で、何度も何度も「立地」という言葉を使ってきました。
マンションのホームページのナビゲーションには必ず「周辺環境 ロケーション」とか「交通 アクセス」という項目が設けられています。
かくまでに「立地条件」というものは重要なものなのです。
なので、自分がマンションを購入するときにも、駅からの距離とか、最寄り駅から大手町・丸の内までの所要時間とかをものすごく気にしました。
別に僕が通勤するわけでもはないのに、です。
その時点から「いずれは賃貸で運用するか、売却をするのだろうな」と考えていたので、資産性を気にしてたんですね。
僕はずっと、フリーランスのデザイナーでした。
作業場は自宅だし、ときどき広告代理店もしくはクライアントに呼ばれて打ち合わせに出かける程度。
ここ数年は、完全リモートワークをしていましたし、だからこそ東京と山口県萩市の二拠点生活が可能になっていたのです。
ちょうどこのブログを開設して間もないころに投稿した「印象の距離、印象の時間」という記事をでも触れたように、長らく「それでも東京にいることって、重要だよな」と思っていました。
今でこそ「地方にいてもフリーランスで食っていける」「地方にも仕事はあるし、ネット上から都市部の仕事を受注することも可能だよ」という状況になり始めていますし、事実そうやって生活している方も少なからずおられるようです。
「まだまだ難しい」「1年後はどうなってるかわからない」「そんなの甘いよ」なんて声も聞こえてきそうですが、そもそもフリーランスってそんなもんですからね…。
と、まあ。仕事をしているとそれに応じた立地を意識せざるを得ないし、その判断基準も時代とともに移り変わっていくものなのです。
当たり前ですが、人生全般に必要なものなのです
僕はいま、無職になって長期休養中です。
「ああそうか。立地条件というものは、人生全般にとって大切なものなのだなあ」と思いはじめています。
もちろん、そんなことは当たり前のことだし、これまでに何度も考えてきたことなのですが、無職になって改めて、ずっと削り落とし続けてきたものに気付いているのですよ。
以前投稿した「新しい感情」の中で、「心の熾火(おきび)」という言葉で表現した、やろうと決めたけれども行動に至らなかったものや、行動したけれども上手くできなかったことを次々と思い出して、これからの人生でもう一度着火してみたい、ということを書きましたが、それと近い感覚を持っています。
「ずいぶん長らく矛盾を抱えて生きてきたものだなあ」などと思ったりもしています。人間なんて矛盾だらけに決まってるんですけどね…。
こうするべきだと思っていても「現実を見ろ」とか「周りのことを考えよう」みたいなことを考えて、最初の一歩を踏み出せなかったり、つまんないなと思っていても「一度始めちゃったことだから」と辞められなくなってしまったり。
それもこれも「日々の営みを、ちょっとでも良いものにしよう」と考えた結果だったりするんですけどね…。
セミリタイア生活を始めようと思ってからか? 無職になって長期休養体勢に入ってからか? これまで抱き続けてきた矛盾との距離感とか許容の仕方が少し、変わり始めているような気がしています。
このブログで何度も触れているように、僕は生活の拠点を萩市に移そうとしているのですよ。
以前投稿した「萩市の古民家を内覧してきた」に続いて、再度別の物件のチェックに行ってきました。
この件については、また後日詳しく書きたいと思っていますが「もう、ここに決めてしまおう」と思っているのです。
先日「やりたいことを、ひとつだけクッキリと」で触れたように、
「やりたいことの芯」はもう決まっていて、このブログのキャッチフレーズにもしている「山口県萩市でセミリタイア生活」なのです。
であることはわかっているのです。
萩市への移住が、やりたいことの芯だから
さほど多くの物件を見て回ったわけではありませんが「地方移住」とか「田舎暮らし」などと言いながら、都市部にいながらにして田舎の不動産を求めるって、なかなか困難ですね。
よくわかりました。
それでも僕は、二拠点生活をしていて田舎(=萩)に滞在先があったことがとても恵まれていたと思います。
それでも「うぁ〜大変だ」と感じるのです。
「転勤族」と呼ばれている、数年ごとに国内外を転々としている人たちってどうしてるんでしょうかね?
僕はこれまでずっと、電車に乗って見て回れる範囲でしか転居先を選んだことがなかったので、今回の萩での不動産探しで、人生初めての感覚を味わっています。
大学進学のときも「全員入寮」って決まってましたから、遠隔地の不動産探しをしたことなどないのです。
不動産選びは「借りる」「買う」に関わらず、多かれ少なかれギャンブル性を含むものではあるのですが、遠隔地にいながら「買う」を選択している僕は、どこかしらで「もうギャンブルだと思うしかない。どうにでもなれ」という気持ちです。
考え抜いても、正解などないのですよ。
昨日投稿した「僕はその問題に答えを出せない」のままなのです。
不満点が多々あっても、それは問題の発見なのであって、それを解決することに楽しさを見い出せばいいのです。
「まずは、実家に引っ越せばいいじゃない」という考えもありました。
そうすると、荷物置き場がないのですよ。それに、あまり「東京に出た息子さんが戻ってきた」感も出したくなかったし、親戚とのコミュニケーションにもあまり巻き込まれたくなかったのです。
「最初は賃貸でいいかな」とも思いました。
なんとなくの印象でしかありませんが「田舎は借りるよりも、買うほうが安い」と思っています。
心のどこかに「どうせ買うことになるんだし、二度手間は面倒だな」という気持ちもあったのです。
実家経由でも賃貸経由でもそうなのですが、住所登録しているあれやこれやや、インフラ関係がすべてやり直しになりますからね。
こういうのがバカにならないのですよ…。「メンドくさい。買う」ってことになりますよね。
それに、僕の希望は「古民家再生をDIYでやりたい」なのですよ。
とにかく早く「自分で好きに手を入れられる築古物件を買いたい」という気持ちが強いのです。
これがいまの僕の「やりたいことの芯」なのです。
そのためにふさわしい立地条件を、ベストではなくてもそこそこであれば、あとは成り行きでいいと思っているのです。
生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。