田舎の夜は暗いよ。夜だからね
2020.09.04
こんにちは、萩ドットライフ(
)です。発見などというと大げさなのですが、これまでとは異なる環境で暮らし始めると、いろんなことに気づきますね。しばらく閉めておいた窓を開けるたびに、家の中に草の匂いが入ってくる感じとか。夜ってこんなに暗かったんだ…。そりゃ夜だもんな、とか。
はじめて、暗いうちに外に出てみた
たった今、古民家に入居して初めてのゴミ出しに行ってきました。
幸いなことに、うちの敷地から数メートルのところにゴミ捨て場があり「燃やせるゴミ」「資源ゴミ」プラスチック製容器包装」「燃やせないゴミ」すべてここで捨てられるようです。
地区によっては「燃やせるゴミは、ここ」「資源ゴミは、ちょっと離れたあっち」と、種類によって捨場が違ったりするんですよね。
ここから徒歩5分程度離れた実家はそうでしたね。
まだ朝の4時前なので暗いです。
「そりゃ、夜明け前だから暗いに決まってるよね」って暗さじゃありません。
足元が見えないくらい暗いのです。月や星が出てればもっと明るいのでしょうが、台風が去った後、また接近中ですからね。
雨も小降ってるし。
さっきゴミを捨てに行ったときには気になるほどじゃありませんでしたけど、今はちょっと雨音が大きくなってますね。
うちの前の道には、街灯がありません。
あたりを見渡してみると、100mくらい山を登ったところに、ひとつだけありました。
あとは周囲のお宅の明かりが、ホツポツと見えるくらいです。
今こうして、部屋の明かりを付けてブログを書いているのですが、網戸に小虫がたかってきませんね。
昨晩の強風(台風9号)で吹き飛ばされてしまったのか? 急に涼しくなったので動きが止まっちゃったのか…。
前述のとおり、ゴミ捨てに行ったのも初めてなら、暗いうちに外に出てみたのも初めてなんですよ。
そうそう萩市って指定のゴミ袋があって、それに入れて出さなきゃいけないんですよ。しかも出した人の名前を書く欄もあるんです。どこの自治体もそんなもん?
東京のマンションに住んでたときには、365日24時間ゴミ捨てできたし、コンビニやスーパーのレジ袋に入れて外出ついでに捨ててたのです。とても楽ちんでした。
前提条件が違うものを比較しても、あまり意味ないんですけどね…。
まあ、郷に従うことにします。
ちょっとした違いに気づくのが嬉しいのです
話を戻すと、夜についてですよ。
家の前が真っ暗になる住環境で暮らすのって、生まれてはじめてです。
さっき、ゴミ捨てに行ったときにも、ゴミ置き場前のお宅の防犯用の人感センサーが反応して、ちょっと安心しましたもん。
ほんの数メートル歩く間に、アスファルトの歪みに引っかかってスリッパ脱げるし。
旅行や野外学習みたいなイベントで、ここよりももっと田舎に行ったことはありますけど、そういうところって、宿泊地周りになんかしらの灯りは付いていますし、複数人で行動しますもんね。
今は越してきたばかりなので「おお、夜が暗いな。夜だもんな」などと思っていますが、ずっと住み続けてると「足元さえ見えない夜道、危険なので街灯をつけてくれませんか」なんて役所に要望するようになるのかもですね。
近所には、庭から道に枝や弦(つる)が突き出してる家があったり、農業用の水路があったりで、酔っ払って歩いて帰宅するときなんかは、なかなか危険そうなのです。
僕も冬場は真っ暗なうちから朝ランに出かけることが多いので「マグライトの一番ちっちゃいやつ買っといたほうがいいかな」なんてことを思っています。
ずっと東京で暮らしていると、夜のイメージって「夜景」になっちゃうんですよね。
路上は、どこでも街灯が点いてて昼間とさほど変わりがありませんしね。
僕が暮らしていた清澄白河あたりは、終電が終わると人通りが極端に少なくなるくらいかな。
かつて、昼過ぎに起きて明け方に寝るような生活をしていた頃は木場公園で夜ランをしていました。
夜って言っても、21時22時とかじゃなくて、1時とか2時ですよ。
そんな時間に走ってても、お姉さんとすれ違ったりしてましたからね…。
暗くなったから夜を感じるんじゃなくて、視界に人工の灯りが増えてくることで「ああ、夜だな」って思う感じでしょうかね。
もちろん、その途中に「今日の夕焼け、きれいだな」とか「だんだん街が紫色に変わってきたな」なんてことを思う時間帯もあるんですけどね。
おとなになってから住環境を変えるの、あり
しばらくは、東京で暮らしてきたときとの違いがきっかけとなって、いろんなことに気づくんだろうな、と思います。
そういえば、過去2年間にわたって東京と萩の2拠点生活をしていたのですが、夜空を見上げたことは一度もありませんでしたね。
「萩の飲屋街、暗くなっちゃったな〜。寂れてるな〜」なんてここは気づきましたし、口にもしましたけどね。
昔、僕がまだ1回目の萩市民だったころ、ビカビカ輝く夜空を見たことがあるのですよ。
キラキラじゃありません。ずっと眺めてると目が痛くなるくらいの満天の星空なのです。
なんらかの気象条件が揃ったらそうなるものなのか? それとも、そんなことはいつものことで、それに気づく僕の側の問題なのか? いまいち良く理解できていませ。
でも「田舎の夜って、こんなに暗いんだ」と気づいてから「そうだ、昔見たあの星空が見られるかも」と連想したのです。
たまたま今日が曇天の夜だったから「田舎の夜、暗いな」という気づき方をしたのであって、晴れた夜ならば「田舎の夜、明るい。星がビカビカ光ってる」という気づき方をしたのかもしれません。
僕、「裏庭にも2・3本、木が生えてるんだよな。あれ、どうしようかな」などと思っていました。
でも、だんだんと草むしりを進めていくにつれ「あれ? それどころじゃねえぞ」と思い、ちゃんと数えてみると9本の木が生えてることが判明しました。
隣との境界に生えてる木を含むと、もっとあります。
見えてなかったわけじゃありません。
最初は、ぼうぼうに生い茂っていた雑草に気を取られていたので、あまり木に関心が行ってなかったんですよね。
それが雑草と格闘しつづけて、だんだんと下まわりがスッキリしてきたり、草むしりの邪魔になるので木の枝を剪定しはじめたことで、ちゃんと木にも気が回るようになったのです。
最初は「この庭、きれいにして芝生植えよう」などと思っていたのですが、思ったよりもデコボコした庭だということに気付いたり、土の中に石ころがいっぱい混ざってるな、これ芝生貼って大丈夫? と新たな心配事が起こったり…。
夜空にしても、庭にしても、そこで生活することで、だんだんとこれまで見えていなかったものが見えるようになってくるということなのでしょうね。
今んとこ単純に「おとなになってから生活環境をガラっと変えてみるの、ありだな」と感じています。
生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。