フリーランスの長期休暇

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長期休暇に対して、ずっと、2つの考え方が僕の中に混在しているのですよ。

• フリーランスなのだから、自由に長期休暇を取って、定期的にリフレッシュしよう
• 長期休暇なんて忌むべきもの、ヒマがあったら作業すべき、学習すべき、思考すべき

結果的に僕はずっと後者を選び続けて来ました。

理由は後者のほうが「仕事に繋がる」からなのですよね。「お金を稼ぐ」に近いからなのですよ。
このブログ内でもいろんなところに「フリーランスにとって盆暮れGWはラボ」と書いているように、とにかくちょっとした休みを見つけては、なんらかの学習をしつづけてきましたね。

一面では、こういう性質だから20年以上、フリーランスのWebデザイナーを続けてこられたし、50代半ばになった今でも指名発注していただけるのだろうとは思っているのです。

ただ「少しバランスの悪いフリーランス人生だったな」とも思うのです。

定期的に長期休暇を取ろうと思ってた

こうして、フリーランス生活が20年を超えた今、しみじみと「休みのとり方って大切だったな」と思うのですよ。
もともと、そういう考え方をもってフリーランスになっていたはずなのです。

以前投稿した「フリーランスの休み方。セミリタイアと地方移住」でも、

フリーランスになるときに「10年に一度、ひと月の休みを取ろう」と思ってたのですよ。
もちろん「さあ、これからバリバリ働いて稼ぐぞ」とも思ってましたけれども、サラリーマンよりも自由に多くの休みを取れることもフリーランスの利点だと考えていたのです。

と書いているように、定期的に長期休暇を取ることを考えていたのですよ。

なんとなく振り返ってみますと、フリーランスになり始めの頃は、仕事なんかあるはずもなく、自分でも「下積み期間」のような気持ちで頑張っていました。
当然、顧客になってくれた方の信頼を獲得すべく、ちょっとムリをしつつ、先方の想像を上回るスピードとパフォーマンスを提供しようと思っていました。
それが常態化しちゃったということでしょうね。

結果論ではありますが、信頼関係を築くことができたタイミングで、自分にとって都合のいい仕事の進め方にはめ込んでいくワザを身につけるべきだったと思っています。

まったく試していなかったワケでもなく、途中何度かそういうことを試みて、結果嫌われて疎遠になったケースもあるのですが、総合的に見て「下手くそだったな」と感じるのです。

基本、案件ごとの担当者に対しては、作業のやりとりの途中でいろんな要求をするのですが、クライアントを失う覚悟で自分の要求を通そうとすることって、滅多にないんですよね。
以前書いた「手離れの良い仕事・悪い仕事」でも、作業自体はサクサクと手離れが良いほうが好ましいけれども、クライアントは「手離れ悪く、長いお付き合いを」みたいなことを書いちゃってますね…。

長期休暇なんて忌むべきことだと思ってた

これも本心なのですよ。
好きではじめたデザイナー業だし、Web制作なので、ずっと考え続けることや、新技術について学習することが楽しいのですよ。
これは今でもそうだし、当然「フリーランスにとって盆暮れGWはラボ」だと思っています。

同時にフリーランスなので「休みを取ります」って言ってたら「一生休んでろ」と返ってくるという恐怖も常に背中合わせなのですよね。

なので「フリーランスにとって、休みも娯楽も『仕事』の中にある」みたいな変な解釈をしてた時期もあります。

「楽しいから働き続ける」と「不安だから働き続ける」が、同居してた（る）感じですね。
決して矛盾してるワケではないのですよ。

長期休暇取る。とにかく取る

結局僕は、20年がかりで「自分で上手に休暇の取ることができないフリーランス」であることが明らかになったのですよ。

以前、こんなことを書いていました。去年の夏の記事ですね。
「1年以上の長期休業をしようとも思ってる」

たぶん「希望してる」とか「どこかで折り合いをつけようと思ってる」って、ダメだと思うのです。
なので一旦、強制終了します。

今、人間としても職業人としても「折返し地点」を過ぎたところだという認識は持っていて、だから「セミリタイア」とか「二拠点生活」などと言ってるし、行動しているのですが、休み方についても一旦リセットすることにしようと思います。

このブログのいろんなところに書いているように、いま僕はセミリタイア中なのです。
（参考：「セミリタイア」タグを付けられた記事の一覧）

新規案件の受注を停止し、現在受け持っているのは運用案件だけなのですが、これらがクローズすれば、自然と仕事はゼロになります。
このタイミングを使って、最低1年間の長期休暇を取ることに決めました。
「取ろうと考えている」ではないのです「取る」ことにしたのです。
というか、先日、仕事仲間との飲み会で、そう宣言してきたのです。
（参考：言葉を残しながら、群れから離れることにしよう）

ただ、長期休暇といいつつも、このブログは書き続けるつもりですし、記事を書く以上、ずっと何かを考え続けることになるのです。
なんとなく「ひとり作戦会議」を続けるような気がしますし、お尻がムズムズして動き始めるかもしれませんが、とりあえず今「長期休暇、取ることに決めた」というお話でした。

生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。