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創作意欲のメンテナンス

2019.02.26

最終更新日:2019年10月23日

こんにちは、萩ドットライフ()です。

創作意欲にもメンテナンスが必要だと思うのです。僕はオッサンなのでカラダとメンタルにはそれなりに気を使っていて、それがセミリタイアの根拠になっているのです。同様に制作者には「創作意欲のメンテナンス」がとても大切だと思いはじめたのです。

今まで考えたことなかったのですよ。こうしてブログを書きはじめて、ネタ探しという名の「自分との対話」をくり返したり、文章にしながら少しずつアタマの中が整理されることで、思考の感度が上がっていっている気がします。

ネット上にあるいろんな記事や、SNSでのいろんな方の発言から「自分も考えそうなこと、言いそうなこと」に反応しちゃうんですよね。
そのときは読み流しても、アタマのどこかに引っかかっちゃってて「さ、ブログ書こう」と作業台に向かったときになんとなく思い出すのですよ。

「創作意欲のメンテナンス」って、どっかで誰かが書いてた気がするんですよね。
これを書いてる2019年2月26日の9時現在、ググってもヒットしないですね…。元ネタがわからなくなっちゃってる。
もしかしたら、いくつか気になったワードを僕が勝手に「創作意欲のメンテナンス」ってまとめて気に留めてただけかもしれません。

「生産的な趣味」とか「ひとりで完結する仕事」とか

僕はフリーランスのWebデザイナーなのですが、制作者・生産者にとって「モノを作り続けること」って、とても大切なことなのですよ。
そのために「創作意欲を保ちつづけること」「創作環境を整備し続けること」も同じく欠かせない要素なのです。

このへん、なかなか言葉にできないまま、ずっとモヤモヤと考え続けてることのような気がしていました。
最近のことではなく、若い頃からずっと思考の奥の方にあったように思います。

「創作意欲のメンテナンス」というお言葉にたどり着いて「ああ、そういう表現がしっくりくるな」と思ってるところなのですよ。
そして「オレ、ずっとメンテナンスを疎かにしてきたな」とも感じているのです。

僕は今、新規案件の受注を停止して、セミリタイア生活に入っています。
現在の受け持ち案件をすべてクローズさせた上で、1年以上にわたる長期休暇をとりたいと考えていますし、その間を使って「仕事を生産的な趣味に置き変えたい」とか「クライアントワークをやめて、ひとりで完結する仕事を模索したい」などと考えていて、行動しはじめているのですが、これって、今まで「創作意欲のメンテナンス」を怠っていたことのツケが一気に降り掛かって来てるような気がするのですよ。

人間関係も同様です。「人間関係の断捨離」タグを付けて書いている記事に一貫しているのは「不快なやつ、つまんないやつに時間を使いたくない」という、僕のワガママ成分が半分くらい混ざってるお話なのですが、それも突き詰めると「こういうやつが視界にいると、創作意欲を削がれるんだよね」という思いが根底にあるのですよ。
ムダな時間を使うよりも、ひとりでウンウン唸ってたほうが快適なのです。

ずっとこのブログを書きながら、自分の考えがまとまりつつあるような、とっ散らかって収集つかなくなっていってるような、なんとも言えない苛立たしさを感じていたのですが「オレ今、創作意欲をメンテナンス最中なんだな」と考えると、ちょっとスッキリしました。

セミリタイアを経て長期休暇を取ろうとしてるのですから「制作者のリハビリ」と考えてもいいかもですね。
うん。これからそういうことにしよう。

コップの水の話

コップに半分くらい水が入ってる「もう半分しかない」と感じるか? 「まだ半分ある」と感じるか? って有名な話がありますよね。
悲観論者・マイナス思考の人は「もう…」と感じるし、楽観論者・プラス思考の人は「まだ…」と感じるってことだったですよね。

僕50代半ばなのですが「年を取っても創作意欲ってなくならない」と思ってるんですよ。

もしかして、減ってはいるのかもしれない。
若い頃に持っていなかったものが手に入ってたり、加齢のせいか生活の満足度が増してたり、オッサンだから、いろいろとメンドくさごとを嫌うようになりますからね。

でも「まだ残ってる」「なんか、ときどきカサが増してることもあるみたい」とも感じるのですよ。
さっきのコップの話と逆で「まだ残ってる」と思えるからこそ、自分が楽観的・ポジティブになれるような気がするのですよ。

創作意欲って死ぬまで残るんじゃないでしょうかね?
それって本来、上手くいこうがいくまいが、どうってことないものだからだと思うんですよね。

僕は今(まだ?)、デザイナーを生業としていますので、クライアントや代理店、チームのメンバーからの評価を大切にしています。なので、自分勝手に「ものを作る」ことなんかしてやしません。目立たない「ふりかけ」に使う程度のことはあります。

でも、クライアントワークをしなくなれば、好きなものを好きなタイミングで作り続けられるのですよ。
それが生業として成立するかどうかは、また別の問題。

最低限の衣食住さえ確保できれば、失敗も成功も挑戦も熱狂も落胆も、すべて趣味として楽しめばいいことだと思うのです。
クライアントからの評価で競うことも、案件を取り合うことも、指名発注もらってウキウキすることもなくて、気楽に自己の創作意欲と向き合えばいいのですよ。

死ぬまで「水はある」ことを感じ続けられる分野だと思うのです。

休む技術

何十年もデザイナーでメシ食っておいて、今さらこんな結論にたどり着くのは、若干の恥ずかしさを感じるのですが、創造意欲をメンテナンするためには「仕事しない」ことが一番だと感じ始めてるんですよね。

たぶん今「創作意欲」のカサが増してる感覚があるのですよ。
なかなか言語化できずに、タイトルに「思いついてること」というワードの付いた記事が増えませんが、そのうち…。

これって「セミリタイア」状態になってることと無縁ではないと思っています。
ちゃんと休むことって、重要なんだろうと思います。

先に「制作者のリハビリ」と書きましたが、まさにこういう状態なのだろうと思います。
休むことも制作者にとって必要な技術なんですよね…。

競技者であれば、身体・パフォーマンスの異変に気づきやすいし、「病院に行こう」「休もう」という対策もわかりやすいのですが、制作者にとって状況の劣化って気づきにくいんですよね。

僕は40代後半でパニック障害を発症して「あ、メンタルやばいな」。同時に高血圧症と心肥大も発見され「カラダもイカれてるじゃん」と気づきましたが「創作意欲のメンテナンス」にまでは思いがおよびませんでした。

現状は「創作意欲にメンテナンスって必要だよね」と思いついただけです。
方法論とか実証実験とかありません。当面、

  • 長期休暇とる
  • 不快なやつ、つまんないヤツ遠ざける
  • クライアントワークやめてみる
  • 仕事から趣味に強度をユルめてみる

という処方でトライアルしてみます。後半の2つは、僕がオッサンだから試せることなんでしょうね。

もし、あなたがまだ若い制作者なのであれば「ちゃんと休む(できれば長期)」「不快なやつ、つまんないヤツ遠ざける」は、意識しておいたほうがいいかもです。
僕は「昔からそうしとけばよかった」と後悔しているのです。

生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。