挑んでるし、逃げてるし
2019.03.11
こんにちは、萩ドットライフ(
)です。大きな決断をして「挑んでいる」と思ってるときって、実は現状から「逃げている」ときだったりするのですよ。でも、挑むことも逃げることもしないと「先送り」感に苛まれることに…。結局は「なんとかなるでしょ」って思ってるんですけどね。
「人生設計、変わっちゃったな」という感覚
それほどしっかりとした「設計」と言えるようなものでもなかったのですが、社会人になった当初は、漠然と「60歳くらいまで働いて、あとはのんびりと余生を過ごすんだろうな」と考えていました。
僕は「10年後に自分の会社を作りたい」と思っていましたから、定年という概念は持っていなかったはずなのですが、それでもなんとなく「ガシガシ働くのは60歳くらいまで」「そこまでに作った技能や顧客、環境をできるところまで、惰性で保持していくんだろうな」というイメージを持っていました。
たぶん「人生100年時代」なんてことを言い始めたころから「あれ? なんか違うぞ」と感じ始めたのですよ。いい方にも悪い方にも、感想を持ちましたね。
「こりゃ、もうワンゲームできるぞ。これから何して遊ぼう」と「まだあと何10年も働くの? いい加減解放してくれよ」です。
結局、50代半ばにして、フリーランスのWebデザイナー生活に区切りをつけるべく、新規案件の受注を停止して、セミリタイア生活を始めています。
現在運用している案件がすべてクローズするタイミングを待って、1年以上の長期休暇を取るつもりです。
そして「デザイン×何か」の別の職業を複数試してみるつもりなのです。
フリーランスになったのが30代半ば。それから20年が経過しました。
開業当初は苦しい時期もありましたが、どうにかこうにか生活を支えることができたし、人並みの資産形成もできたのです。
そして、50代半ばになった今「もう1回くり返してみよう、2周目に突入しよう」と決断するに至ったのですよ。
挑んでるようで、実は逃げてる
自分の中では、ポジティブ優勢なのですよ。安全地帯から抜け出て、もがき苦しむ決断をしたつもりなのです。
クライアントにも、仕事仲間にも恵まれていることは間違ないのです。
フリーランスって自由と不安定をトレードオフしたことを自覚しているくせに、安定が欲しくて仕方ないんですよね。早い話が、自由も安定も欲しいのですよ。
僕は運よく、それに近い状況ではあったのです。
「その場所で、自分のできることを続けていれば、食いっぱぐれる事はない。それだと、時代から取り残されるだろうことは分かっちゃいるけど、自分はもう50代半ばだ。あと5年、世間で言う定年年齢くらいまでは持つだろう」と思っていました。
その環境を飛び出すことを選んだのは、20年後の自分を想像したからです。
目の前の安定を得ることで、大きな楽しみを失うんじゃないか? と。
もしかしたらハーフで終わっちゃうかもしれないけど、もうワンゲームやってみたいと思ったのです。
たぶん、フリーランスにとって、こういうのって「センス」なんですよ。
どういう行動をどういうタイミングでやるかによって、結果が全然変わってきますからね。
僕は「まだ動ける、考えられるうちに、リセットしよう」と考えました。
答え合わせは20年後です。
同時に、動き始めちゃった恐怖もあるのですよ。
これ、20年前にフリーになったときにもあった感覚なのですが「結局、今の環境がイヤだから、大きな決断をして逃げたんだよね」ってこと。「大きな決断は、答え合わせがずっと先だからラクなんだよね」と。
実は、これも正しいのですよ。
でも、動かなければ動かないで「結局先送りじゃん、動くのって怖いもんな」という感情が芽生えるので、同じことなんですけどね。
「ならば、よくわかんないけど動く方を選ぼう」というのが、僕の考えです。
無理矢理インプットする期間
定期的にインプット過多にする期間も欲しいのですよ。だから、セミリタイアとか長期休暇とか言っているのです。
これまでの20年ちょっとバテ気味だし、これから20年がかりのゲームを始めるワケだし、ここらでループを断ち切りたいのですよ。
この期間を過ぎれば、アウトプットの質が上がるかどうかは謎ですが、早い話しが怠けたいのですよ。
これまでは「人生は一度きり、この一瞬も一度きり」みたいなことを考えながら、自分に火をつけ続けていたのですが、バテますよね。
たぶん、1年くらいサボってれば「そろそろマズいな、なんかやんなきゃ」ってなると思うのです。
その状態を作るために「インプット期間」を方便に使ってるということもあります。
30代・40代前半くらいまでは、仕事中毒の状態が心地よかったのですよ。
フリーランスですから、もらえるお金も増えますしね。
僕はデザインが好きなのですよ。なので業務の中に精神的な高揚感を得られる要素が含まれてる。
加えて、やればやるほど報酬をえられるのですから、控えめに言って「天国」ですよね。
それが、50代になったくらいから、同じクライアントを相手に同じ仕事をやってるのに「嫌だな〜、地獄だな」と感じ始めるのですから、老いとは恐ろしいものですよ。
挙げていけば、いろんな原因はあるのでしょうが、最大の理由は「自分の能力の低下」だと思っています。
そう考えれば「無理矢理インプットする期間を作らなきゃな」という理由にはなるでしょ。
思い込みは続く
基本「なんとかなるよ」と思っているのです。努めて口ぐせにしているのですよ。
なにか行動を起こすときに「それは現実的じゃない」「みんながそうなれるわけじゃない」「むつかしい」「困難だ」っていう人もいますけど、何をどう考えても「答え合わせはずっと先」なのですよ。
「こんなの簡単」「なんとかなるもんだよ」と思い続け、言い続けた方が、行動を継続しやすいんですよ、気がラクですからね。
単なる思い込みに過ぎないのですが、人間ってワリと自分の言葉に左右されることって多いですよ。
「なんとかなる」と思い込んでいたら、本当になんとかなるものなのです。
挑もうが、逃げようが、自分が思ったままのことをやってれば、自分が思い描いたとおりになるもんだと思いますよ。
生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。