デザイナーは引退しても、デザインは続けるよ
2019.04.01
こんにちは、萩ドットライフ(
)です。ブログを書いてると、ボンヤリとアタマの中にあった考えが、思いもよらないタイミングで言語化されますね。僕は今、デザイナーをやめようとしていますが、デザインは続けるのですよ。それどころか「デザインに対する情熱は高まる」と予測しているのです。
デザインがイヤになってセミリタイアしてるんじゃない
昨日投稿した「○歳定年説とか、限界説とか」で、
いったんデザイナー業をやめて、また何かの初心者になろうとしているのですよ。
長年染み付いた職業スタイルだったり、思考様式だったりするので、デザイナーをやめてもデザインはやりつづけることになると思います。
って書いてました。
「デザイナーをやめてもデザインは続ける」って、セミリタイアを決めたときから、アタマの中ではボンヤリと思い浮かべてたことなのですが、きちんと言葉にしたことがなかったように思います。
思いがけず、どこかでそんなことを書いてるかな? とも思って過去記事を検索してみたのですが、見当たらず…。
こうして言語化してみれば「そりゃそうだ。そんなの当たり前じゃん」でしかないんですけどね。
デザイナーやめるけど、デザインという作業に興味がなくなったわけではないのですよ。
こうして、ずっとこのブログを書き続けていて「やりたいこと」「変わりたいこと」を前面に押し出していますが、その前提には「今の職業人生に飽きてる」ということがあるのは間違いないので、たまにはそういう部分と向き合っておこうと思うのです。
おそらくデザインじゃない部分で、つまらなさを感じているのですよ。
僕はフリーランスになってからもう20年以上が経過しています。現在50代半ば、サラリーマンの方々であれば、そろそろ定年退職が視野に入ってくる年代です。
なんとなく、このあたりが人生を作り変える時期なんでしょうね。
20歳ちょいで社会に出て、40歳手前でフリーランスで食えるようになり、60歳手前に差し掛かっている今「現時点で飽きちゃってること、継続するのやめよう」みたいな時期だと思うのです。
考え方としては、とても幼稚なのですが、フリーになったときもこんな感じだったのです。
メシを食わせていただくのはとてもありがたいのです
とても贅沢なことを考えてることは、ちゃんと認識しているのですよ。
50代半ばまで、フリーのデザイナーでメシを食わせて頂いてることって「ホントに運に恵まれた、人に恵まれた」以外の何ものでもないのですよ。
このブログ内のあらゆるところで書いてますし、これからも書き続けますが「僕は運がいい」のです。
セミリタイアすることを決めて、新規案件の受注を停止することを宣言したときも、「二拠点生活をするから」と、完全リモートワークでの働き方を持ちかけたときも、若干のギクシャクは起こりましたが、結果、周囲から最上のサポートを受けつつ、僕が望むような状況を得られているのです。
それでも僕が「群れから離れよう」「デザイナーをやめよう」と考えている理由は、極端な言い方をすれば「ギャランティをもらっているから」なのです。
職業人なのですから、ギャランティをもらわないとどうしようもありません。欲しいに決まってるのですよ。
それでも「ギャラ、いったん要らないことにしよう」という気持ちになっているのは、「やらなきゃいけない」ことと折り合いをつけるのがツラくなってきてるからなのです。
もともと「デザインやりたい」って始めた仕事なのですが、長年やってると「デザインやらなきゃいけない」日々と向き合うことになるのですよ。
それでも毎日々々「もうちょっと考えよう。まだレベル上がるかもね」と考え続けるのですが「もう、そろそろいいんじゃないか?」と思い始めたのが50歳過ぎたあたりでした。
一周回っちゃった感
20余年前にフリーランスになったときもそうなのですが、仕事にくっついてくる「本質じゃない作業」の存在も大きい用に思います。
とはいえ、フリーになったとき、サラリーマン時代にイヤで仕方なかった「通勤」「人付き合い」「変な書類作成」みたいなのからは解放されましたけど、新たに経理仕事が発生したので「どんな状態になっても、メンドくさごとはある」ということは身をもって認識しているのですよ。
それでも、これまでなんとも思っていなかった「本質じゃない作業」が、だんだんとイヤになってくるのですよ。
(※「決算」とか「確定申告」みたいな会計業務、イヤだけど季節ものなので置いといて…)
たとえば、会議用のバリエーション制作を求められたり、突発的な改修依頼に対応できる体制を作っておく必要があったりみたいなことですね。
これまで「仕事なんだもん、そんなの対応するのが当たり前じゃん」だったことの不快度が年々増してくるのですよ。
僕が、オッサンになったからかもしれません。更年期障害の可能性も無きにしもあらずかと思っているのです。オッサンは何にでも文句言いますからね。
そういうことから逃れたいので「そういうメンドくさごとがない世界もあるんじゃないか?」と思っているのです。
「食えるか食えないかはあと。とにかく、メンドくさごとから逃れたい」とフリーランスになったときと同じ状態になってるのですよ。
「またここに戻ってきちゃったな」という感じです。
これで違う景色が見えなかったら仕方ない
サラリーマンからフリーランスになったとき、明らかに目の前の景色が変わりました。
その景色を気に入って、20年間楽しんできたのですが、そろそろ飽きてきたようです。
デザインに飽きてるわけじゃないんですよ。
今こうして「また何かの初心者になりたい」と思っているわけですが、また違う景色を見たいのですよ。
まだ自分には見えていない景色があると感じていて、それを見てみたいのです。
だから、ちょっと長めに休みつつ、人生をリセットしてみようと思っているのです。
おそらく「デザイナー引退したら、デザインに対する情熱は高まる」という、オレ予測。
生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。