50代の今、楽しい
2019.04.08
こんにちは、萩ドットライフ(
)です。感情って、年とともに増してくるような気がします。とくに「楽しい」という感情に対して顕著で、強さもそうだけど、バリエーションも増えているようなのです。僕は、50代半ばなので「40代のときよりも、50代の方が楽しい」と感じています。
「若いときの今が一番楽しい」ってウソだったと思ってる
「社会人になったら遊べなくなっちゃうんだから」「学生時代に遊んでおけ」「今が一番楽しいときだぞ」みたいなことを言う人って、少なからずいましたよね。
僕が今50代半ばですから、四半世紀以上前のことですね。
今でもそういう言い方するもんなんでしょうかね? 僕は言ったことないし、周囲にいる人たちもそんなこと言いそうもない人たちばかりなので、確認のしようがないのですが、これウソですよね。
僕が若い頃、こういうの真に受けてました。
「オッサンになったあとに、金も時間も手に入って遊べるようになっても意味ないじゃん」って思ってました。
たしかに「今が一番楽しい」感ってありましたもん。
でも、30代になっても40代になっても、ずっと「今が一番楽しい」って思い続けるもんなんですよね。
もちろん、今も「今が一番楽しい」って思ってるのですよ。そんなものなのです。
おそらく、60代も70代もずっとそうなのでしょうね。
分かっていながら「身体動かなくなってから、時間作っても意味ないじゃん」って、セミリタイアしたり、長期休暇を取ろうとしたりしているのですから、結局、順繰りなんでしょうね。
年々、楽しさは増しますよ
いくつになっても、ずっと「一番楽しいのは今」なのですよ。「一番苦しい」「一番つらい」のも『今』なんですけどね…。
楽しさって、加齢とともに増幅するような気がしています。経験値とともに、感知できる楽しさの種類も増えていってるんじゃないんでしょうかね?
僕たちは、みんな死に向かっているのですから、長く生きる(=死に向かう)ほど、楽しさや人生の面白さが増すことによって、うまいことバランスが取れるようになってるのだと思うのですよ。
だから、これから先、60代70代になるに連れ、今よりも楽しさは増えてくるはずなのですよ。
当然、楽しさを阻害する要因に対するイライラも、加齢とともに増してくることになりますよね。
更年期のオッサン・オバサンが怒りっぽいのも、このメカニズムと無縁じゃないと感じるのです。
学生の頃
僕は子供の頃「自分は楽しくない」と思っていたのですよ。
中学から大学まで、ずっとバレーボールをやっていましたので、学期間の長期休暇を満喫したのって、小学校のときが最期でした。
特に同級生たちとの差を感じたのは、大学時代ですね。「大学時代は人生の夏休み」みたいなことを言ってる人もいましたし、「バイトと遊びに明け暮れる4年間」みたいな話もいろんなメディアで見聞きする時代でした。
1980年代。いわゆるバブル期に向かってる頃ですよね。
その頃の僕は、毎日練習があるし、1年のうち、リーグ戦が春秋2回、インカレが東日本、全日本と2回、加えて小さい大会やら遠征やら、ずっと決められたスケジュールで行動していたので「オレは全然、遊べていない」と思っていましたし「バイトと遊びに明け暮れる」学生が羨ましくて仕方ありませんでしたね。
でも、今から考えると充分、楽しかったのですよ。
そりゃ練習はツラいし、勝ち負けに対するプレッシャーや、自由時間のないストレスがあって「なんでオレたちだけ、こんな目に」なんて思っていましたけど、そんなの生涯ずっと向かい合うもんなんですよね。
そして何より「自分で望んで、そこに入っていったんじゃん?」ってことなのですよ。
今は「それほど多くの人が体験できないことをやれてよかった」と思っています。「楽しかった」と思っているのです。
上を見る疲れから開放される
20代の頃と50代の今、楽しさの感じ方に「違い」はあります。
若い頃は、自分がまだ何ものでもないので、上を見上げながら、他人を羨ましがりながら、目の前のことをコツコツと楽しみに変えていく作業ばかりしていたように思うのですよ。
だから「若い頃の苦労は買ってでもしろ」みたいな慣用句に「バカじゃねえの、やめとけやめとけ」と思うと同時に「まあ、そんなこともあるかもしれないよね」みたいなことも思っているのですよ。
たぶん「苦労の質による、ちゃんと見極めろ」ってことなんですけど、難しいですよね…。いまだに「この苦労はいいやつ」「この苦労は悪いやつ」って、自分でも判断できませんもんね。
そんな感じで、アタリハズレをくり返しながらでも、コツコツと積み上げていったものが、だんだんと自分の強みになれば、出会う人や、任されること、会話の内容も変わっていくので、どんどんおもしろくなっていくのですよ。
だんだんと他人を見上げることが少なくなっていきますね。
同時に、いつまでたってもくならないことも知るし、他人を見上げることに対する感情も少しずつ変わっていくんですよね。
「こんなスゴい人がいるのか、オレ全然ダメじゃん」を素直に受け入れられるようになった気がします。
たぶん、自分自身のポジションを確保できたからだと思うのですよ。だから、違うポジションのヤツに対する「こんなヤツに敵いっこない」みたいな感情がそれほどストレスにならない。むしろ「楽しさ」としてカウントされるようになっていくものなのですよ。
僕がフリーランスで組織人ではなかったり、「もうムリして働かなくても死なないかな」と思える状況になっていたりということもあるのでしょうが、50代になってラクになりましたね。
その分よけいに、ちょっとしたストレスを我慢できなくなってることは否めませんけど…、まあ概ねラクなのですよ。
だから「いろいろとリセットするには良い時期だな」と思い、セミリタイアだの、働き方を見直すだの言い始めてるところなのです。
ラクなのはいいけど、ぬるま湯感もあるし、これはこれでストレスなんですよね。
でも、なんだかんだと言いながら、50代は楽しいですよ。
「50代には50代なりの…」ではありません。20代のときよりも、30代より40代よりも楽しいのですよ。
生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。