これからは、人生を職業名で考えない
2019.07.03
こんにちは、萩ドットライフ(
)です。人生100年、20代半ばで社会に出て70代まで働く。「職業人生50年時代」ということなのでしょうね。この50年をひとつの職業で乗り切るってムリだと思うのですよ。「職業名」ではなくて「何をしたいのか」で考えたほうがいいと思うのです。
もう一度「何をしたいのか」を考える
振り返ってみると、職業人生の中で何度か心の中にモヤモヤを感じていたことがありました。
実際に立ち止まってみて、心のおもむくままに「人生の転換期」としたのは。これまでに2回、会社を辞めてフリーランスのデザイナーになった34歳のときと、徐々にデザイナーの仕事を減らしつつセミリタイア生活をはじめている今です。
その間にも、細かい微調整は何度か繰り返していますが、自分なりに大きな勇気や、それなりの準備期間を設けて行動したのは、この2回だけだろうと思います。
(参考:人生の転換期に起こること)
こういう転換期には一度、原点に戻ったほうがいいように思うのです。
僕はずっと「デザイナー」という名前で呼ばれる職業人でした。
Webサイトや、広告物、印刷物を作るために呼ばれる人だったのですよ。
さしずめ、動詞で言えば「ビジネス上の問題をクリエイティブで解決する人」といったところでしょうか。
「人生の転換点」って、この軸が少しズレてきているのを自覚している時期なのですよ。
こういう時期には、職業名で次のフェーズを予測するよりも、「○○をしたい」と動詞で考えるほうがしっくりくると思うのです。
僕は今、こうして毎日ブログを書いています。
もちろん「このブログから収益が上がればいいな」と思いながら書いています。
でも「ブロガーになりたい」と始めたことではなくて、「コンテンツを作る人になりたい」なのです。
「まずは、すぐに着手できる文章を書くこと(=ブログ)だけでも初めてみるか」ということなのですよ。
ここから、動画の制作や、興味のあることのフィールドワークなどなど、やりたいことはまだだあるのです。
正直、僕はどこに向かっているのかよくわかりません。
それでも「コンテンツを作る人になりたい」という軸は、少なくとも10年くらいは持つはずなのですよ。
その間「ブロガーです」とか「YouTuberです」などと言ってみたり、新しい技術やプラットフォームが登場すれば、それを攻略しようとして別の職業名を名乗ったりするかもしれませんが「何をしたいのか」という軸は常にキープしておきたいのです。
以前「デザイナーは引退しても、デザインは続けるよ」でも書いたように、デザイナーとしての思考様式はずっと残り続けるはずなのですよ。
「コンテンツを作る人」である自分を新しく作って、その上に乗っけたくなっているのが今なのです。
いつの間にか自分で「人生のレール」を設定していた
フリーランスになったとき「これでオレは人生のレールから外れた」と感じていました。「これからは自分の思うままに、道なき道を歩いていくんだ」と。
それから20年以上が経ち、ふと気づくと、いつの間にか自分で「人生のレール」を設定して、そこから逸れないように歩いている自分に気がついたのですよ。
おそらく、運よく「安定」に出会ってしまったので、そこに居続けたいという欲求もあったのでしょうね。
いつしか「オレはデザイナーで食っているのだから、こうあらねば」という枠を設けていたのですよ。
そうなると、レールから外れていたときに感じていた楽しさを感じられなくなるのです。
安定とトレードオフしなければならない部分があるのかもしれませんね。
なんとなく、収入は平均的なサラリーマンの方々よりも多いし、通勤しないとか、営業時間という概念がないとか、表面的な自由は獲得できている。
でも、どこかしら冷ややかに眺めているもうひとりの自分がいて、つまらなくなっちゃうのですよ。
そして「なんか、このままじゃイヤだな」と思うようになるのです。
「もう一回、何をしたいのかを考え直そう」「デザイナーであることから外れてみよう」みたいなことを考える回数が増えてきて「あ、人生の転換期が来たな」と認識するに至るのです。
職業人生、まだありますからね
僕が今50代半ばなのです。
ひと昔前なら、また僕がサラリーマンならば「職業人生もあと少し、このまま頑張ろ」ということになっていたのでしょう。
実際、僕がフリーランスのデザイナーになって、紆余曲折がありながらも、なんとかこれで食っていける状況になったときには「得られる収入の多寡はあれども、ずっとデザイナーとして生きて人生を終えるんだろうな」と考えていましたからね。
(参考:フリーランスになったころの失敗を記して、平成時代を後にしよう)
でも今「人生100年時代」と言われているくらいで、まだまだ先があるのですよ。
僕は75〜80歳くらいまで職業人生が続くことを予測しています。
社会に出るのが20代半ばだとして「職業人生50年」ということですよね。
ひとつの職業名で乗り切ることなんてムリでしょ。
誰もがどこかのタイミングで「人生の転換期」と向き合うことになるはずなのです。
たまたま僕が今こうして考えている問題、これから一般化されてくるような気がするのですよ。
「自分の人生はこのままでいいのだろうか?」「この仕事が、自分のやりたかったこと?」などの悩みに直面したとき、放置できなくなっているのですよ。
一旦、職業名(サラリーマンの方なら会社名なんでしょうかね?)から離れて「自分は何をしたい人なのか」という原点に立ち戻ることが必要なんだろうな、などと思っています。
生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。