少しずつ仕事から外れる
2019.07.04
こんにちは、萩ドットライフ(
)です。運用中の案件がまたひとつクローズし、ひとつ仕事から外れることができました。少しずつグズグズと引退しようとしているのですよ。「フリーランスの仕事の辞め方」について記録しておきたいとは思っているのですが、なかなか上手くできないのです。
少しずつ、無職に近づきつつあります
先日、またひとつ運用案件がクローズしました。
僕はフリーランスのWebデザイナーです。50代半ばにして、セミリタイア生活を始めているのですが、サラリーマンのように「退職しました、今日からセミリタイア生活です」という明確な区切りがあるわけではないのです。
1年以上前から「いったん仕事から離れるから、新規案件の受注をストップしますね」といい続け、「え、あれ本気だったの?」と1回ではまともに取り合ってもらえなかったり、「どうしてもクライアントからのご指名で、断りにくいんだけど」と押し切られたりしつつ、グズグズと「セミリタイア生活」に突入しつつあるのです。
今から考えると、周囲に多少の迷惑をかけつつも「○年○日をもって引退します、引き継ぐ相手をご用意いただけますか」と、期日を決めてスパっと引退宣言したほうが良かったのかな? などとも思っています。
「いつまで経っても、完全に自由にならないし、だんだん収入がゼロに近づいていくの、精神衛生上よくないし…」などという考え方になっているのです。
そうしたらそうしたで「オレ、デザイナー生活の最後で、いつくかの案件を放り出しちゃったな」と生涯思い続けることになり、一生の後悔に繋がるような気もしますので、どちらが正しいかはわからないのですよ。
事実、全運用案件がクローズするまで、グズグズと付き合い続ける方法を選んだので「この方法で正しかったんだ」と自分に言い聞かせるしかないのです。
「引退」なんて初体験ですからね
あくまでも、僕の周辺の限られた界隈だけのことではあるのですが。
フリーランス同士で「仕事の辞め方」を共有することってないのですよ。
僕もずっと「仕事を得続けること」ばかりを考えてきました。
10年くらい前までは「マーケットから排除されるまで、ずっとデザイナーで居続けるんだろうな」と思っていました。
「この仕事、いい加減やめたいよ」ということはあっても、冗談の域をでることなどなかったのです。だから「新規案件の受注、ストップしてください」も容易に信じてはもらえなかったのですよ。
フリーランスにとって、引退の時期を自分で決められるということは、とても贅沢なことなのです。
多くの人は、意に反して退場を余儀なくされる世界ですからね…。
冒頭に書いたように、先日、受け持ち中だった運用案件がひとつクローズしました。
僕のクライアントは、マンションデベロッパー。僕は新築マンションを販売するときのWebサイトを制作・運用するのが仕事なので、物件が完売すれば、そのサイトはクローズするのです。
なので、新規案件の受注を停止すれば、いつかはすべての案件が手を離れるのです。
だからこうして、すべてのサイトがクローズするまでお付き合いしてから、引退する方法を選んだのです。
上手く記録できないのです
フリーランスの仕事の辞め方。とても「僕のやり方がオススメですよ」なんて言えません。
繰り返しになりますが、だんだん仕事も収入も減ってくのはキツいのですよ。
(参考:セミリタイア・ブルー。収入が月20万円を下回りました)
かといって『セミリタイア突入の反省点。ホントはこうすればよかった』なんて記事を書けるほどの知見も持ち合わせていません。
おそらく50代半ばくらいまで、クリエーター系フリーランスを続けられたのですから、長持ちしたほうだと思うのですよ。
その上、こうして自分で引退時期を決められるのですから、僕は恵まれていたのです。運がよかったのですよ。
自分でも、なぜこれまで続けてこられたのか理由がはっきりとはわかりません。
「クライアントに恵まれた」「広告代理店・制作会社などなど周囲の人々に恵まれた」という表現は簡単だし、間違ってはいないのですが、自分の側に際立った特質を見出すことができないのですよ。
なので「50歳を超えてもフリーのデザイナーとして食っていくコツ」なんてさっぱりわかりません。
そして「どうして50代半ばの今、デザイナーをやめようとしているのか」についても、ホントのところはよくわかっていないのです。
このブログ内で、いろんな理由を書いています。
あと付けで考えていけば、ポジティブ方面、ネガティブ方面、両方の理由は次々と出てくるのですが、このブログ上で言葉にしたあと、例外なく「なんかしっくりこないな」と思っているのです。
したがって「仕事の辞め方」についても、きちんと言語化しつつ残したいという思いはあるのですが、なかなか上手くいかないのです。
仕事から外れると、ちょっと寂しい
何度も繰り返しているように、仕事をひとつづつクローズさせていき、やがてデザイナーを引退する(=無職になる)ことは、自分が望んだ手法なのです。
だけれども、案件がクローズするごとに、後悔を含んだショックを受けるのです。
そのたびに「オレの選択、間違ってないよな…」と、振り出しに戻るのですよ。
「おかげさまで、しばらく休養することができました」「また、バリバリおお請けしますよ」と元の状態に戻ろうとする自分を、うっすらと想像してしまうのです。
今回のこの記事で使用した「自分で引退時期を決められるフリーランスは幸せ」という表現、以前もどこかで使ったような記憶があります。
でも、ちょっと撤回します。
「自分で引退時期を決めて、自分の考えたとおりに引退を進めても、ワリとキツい」です。
ちょっと「フリーランスの引退」についても、しっかりと記録していきたい欲求が芽生えてきました。
ただ、僕の場合、
- フリーランスのデザイナーは引退する
- 職業人としては、長いセミリタイア生活に突入
- 生産的な趣味としての新しい職業を模索する
- いったん無職になって、1年以上の長期休養期間をとる
と、雑多なことをバラバラに考えていて、かつ行き当たりばったりで行動している最中なので「いろいろと整理するフェーズが必要だな」とも思っています。
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