フリーランスこそ「副業・複業」を重要視するべき
2019.07.16
こんにちは、萩ドットライフ(
)です。最近「働き方改革」が推進されるようになり「副業・複業」という言葉をよく聞くようになりました。この考え方、フリーランスこそ大切にすべきです。環境はずっと変わり続けますから「脳みその違うとこ」と使う習慣をつけておくことが重要なのです。
「仕事が欲しい」だけじゃダメだった
ずっと「仕事を増やしたい」とは思い続けてきたのですよ。
とはいえ、それはフリーランスになってからのことなのです。
サラリーマン時代は、それほど意識高くありませんでしたし、「オレが一番だ」的なギラツキもなく、のほほんと過ごしていました。
30代半ばでフリーランスになってからは、仕事の多さ、稼ぎの多さが生活の質に直結するようになりますから、高い仕事、多くの仕事を求めるようになります。
過去に投稿した「フリーランスになったころの失敗を記して、平成時代を後にしよう」で書いたように、開業後にいろいろとやらかして負債を抱えていたので、それをカバーするためでもありました。
30代後半から40代後半くらいまでの約10年間が、仕事量も収入もピークでした。
40代後半にパニック障害を発症して3ヶ月程度休んだり、メインクライアントの提携業者を2年間外されたり、いろいろと向き合って考えるべきことが増えてからは、少しずつ仕事をセーブするようになり始めました。
加齢のせいもあり、少しゆとりが欲しくなったんですよね。
そして、50代半ばになった今、30年も続けてきたデザイナーをやめようとしています。
一旦、長期休暇を取って、別の職業を模索しようとしているのですよ。
振り返ってみると「仕事が欲しいって言ってるだけじゃダメだったな」と思うのです。
仕事をツメツメで請けていた頃、自分に100の余力があれば、ほぼ100近くのデザインの仕事を入れていました。そしてお金に変えていました。
その頃は「ずっとデザイナーで生きていく、稼げるときには稼げるだけ稼ぐ」と思っていたのです。
フリーランスこそ副業・複業を
「働き方改革」が推進されるようになって、最近「副業・複業」という言葉を聞くようになりました。
おそらく、サラリーマンの方は就業後や休日に、本業以外の仕事をすることを想定されていると思うのですよ。
これ。フリーランスにも必要な考え方だと思います。
1990年代の終りに30代半ばでフリーランスのデザイナーになり、2020年を目前に50代半ばで廃業しようとしている僕はずっと「オレはデザイナーで食っていく」と思っていました。
とくに「漢(オトコ)は、本業一本!」などと思っていたわけではないのですよ。
開業当時は、舞台のプロデュースをしたり、イベントの開催や書籍の発行などを企てていたり、いっぱいサイコロを振りまくっていたくらいで、とにかく「脳みそのいろんなところを使おう」「思いついたら、とにかく行動を起こしてみよう」などと思っていたのですから。
ただ、その考え方をキープできなかったのです。
結局「塞翁が馬」なのですが、Webデザインにたどり着いて、そこそこ食えるようになっちゃったからなのですよ。
一面では「Webデザインに救われた」とも思っているくらいです。
そこから、Webデザインの仕事に集中することが、一番効率的なことになってしまったのですよ。しかも、20年の長きに亘って。
「Webデザインこそが、稼ぎ頭(=本業)」だと認識していたとしても、自分に100のチカラがあるときに、80くらいのチカラで本業に取り組み、あとの20は、複業に向けることができれば、状況が変わったんじゃないかと考えることがあります。
例えば、今こうしてブログを書きつつ練習しているような、Webライティング、Webマーケティングや、動画の撮影でもいいし、プログラミングでもいいから、それ単体で職業になっていれば、今のセミリタイアの仕方も、少し違ったものになっただろうと思うのです。
先日投稿した「趣味と仕事の違いと接点」で、
仕事の周辺で興味を持ったり必要を感じたものが「趣味」になって、仕事を伴走するような位置づけを経て、仕事として吸収されるような過程をたどることが多かったような気がするのです。
書いたように、本業を補強できるものは残し、そうではないものはそのまま捨てていったのです。
「本業一本」なんて考え方、意味ない
「デザイナーはデザインだけをやっていればいい」ではダメなのですよ。
僕はかれこれ30年間、これをやってきていますが、デザイナーがやることって、すごく変わってきたのですよ。
「何千年経っても、本質は同じ」って考え方もあるのでしょうが、目の前にある道具だったり、耳に入ってくる用語、仕事を進めるテンポ、自分の仕事とエンドユーザーが出会う場所…。30年前と今とじゃ全然違変わってきています。
その間に、業務上深い繋がりを持つべき他の職業も変わってきていますし、周辺で聞いたこともない職業がどんどん生まれてくるのですよ。
インターネットの登場以来、加速していますよね。
たぶん、どの職業にだって当てはまるような気がするのです。
一旦、自分で腹に落とした「自分の仕事はこういうものだ」が、刻々と変わっていくのです。
「これだ!」とわかってもあまり意味なくて、考え方を固定せずに、ずっと先を予測したり軌道修正し続けることが大切なのだと考えます。
僕がWebデザインを始めたとき「コーディングってデザイナーの仕事か?」って思っていました。実際に口にしたこともあります。
「デザイナーを名乗りながら、違う仕事をしている」と思っていたのですよ。
その後登場する、あらゆる技術に関しても、少なからず同じ印象を持ち続けました。
でも、技術を理解していないと、高度なものは専門家に任すとしても、基礎的なことくらいは自分の手を動かせないと、デザインができないのですよ。
デザイナーの持ち場は、刻々と変わり続けているのです。
「もしかして、つながるのかも」と思ったら、どんどん仕事にしていかなきゃいけない環境なんですよね。
結果、社会的に「これらは、別の分野のものだ」ということになったとしても「ならば、複業ってことで、これ単体で受注するか」でいいのだと思うのです。
そのためには常に「複業」を意識しておくことが大切なのですよ。
複業が本業に吸収されて、本業の補強に繋がっても、複業のまま伸びていっても、どちらも自分のパワーアップに繋がるのですよ。生きていく選択肢が広がるのです。
僕の場合は、これをわかっていながら、上手にできませんでした。
過去に投稿した「新しい感情」で書いた「心の熾火(おきび)」として、くすぶり続けているのです。
今、一旦リセットして「もうワンゲーム」と考えているところです。
たぶん、次は上手くできるんじゃないかと思っているのです。
生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。