フリーランスの休日
2020.01.31
こんにちは、萩ドットライフ(
)です。会話の入口として「休日は何をされてます?」って訊かれることってありますよね。とくに深い意味を持っての質問ではないのでしょうが、僕たちフリーランスは「はて?」と困ったりするのです。そもそもフリーランスには、休日という概念がないのです。
「休日は何をされてます?」
5週間(35日)ごとに病院へ通っています。
血圧や血中コレステロール、尿酸値をコントロールする薬を処方してもらっていたり、体調面で気になることがあるときには医師に「こんなの、どう思います?」って気軽に相談できる体制を作っているのです。
メディア等で「病院の待合室、元気そうな年寄のサロンみたいになっていて腹立たしい」という意見を散見しますが、そもそも僕は、病院とは治療するだけではなく、健康の管理に使う場所だと思っているので「病院の待合室に元気な人がいてもいいじゃない」と思っている派です。
先日、年明け最初の通院日でした。
僕が通っている病院では、診察室に呼ばれる前に看護師に血圧を測ってもらいながら、二言三言やりとりをするのが通例になっています。
だいたいは「いつものお薬ですよね」「ちゃんと寝られてます?」「最近、喉をやられてる方、多いですよ」みたいな、健康チェックと流行を共有、プラスアルファ程度くらいでしょうかね。
今回は「お正月休みはゆっくりされました? それともどちらかへ…」と、年末年始休暇の過ごし方についての話題が振られたのですよ。
その病院ではとくに「無職になって、長期休暇中なんですよ」なんてことは伝えていません。
以前、睡眠に関する話をしていたときに「フリーでデザイナーをしています。保険証をご覧いただければおわかりの通り法人化してますけどね」みたいなやりとりはしたことがありますので、情報はそこで止まっているはずなのです。
あまり深い話をするつもりもないので「僕は会社員じゃないし自宅が職場なので、結局なんかしらの作業を思いつくがままにやっちゃいますね」みたいな答え方で、テキトーに流しました。
この「お休みの日、何されてます?」という質問、フリーランスにとっては、なかなか返答に詰まる問なのですよ。
僕のように無職になった今でも、そうです。
とはいえ今は、そもそも知らない人と出会いませんから、そんな質問もされなくなっちゃってるんですけどね…。
返答は相手によりますね
「はて、そもそも休日ってなんだっけ?」みたいなところから考え始めないとならないのですよ。
会社や団体に所属されている方のように「休日」という日が定められているわけではありませんからね。
たぶん「目の前にやるべき作業がない時間(=暇なとき)」が自分にとっての「休み」ってことだと思うのです。
それが1日続く日があれば、それが「休日」なのかな? と。
しかし、以前投稿した「フリーランスの僕が暇な時にやったこと」でも書いたように、数時間の暇ができれば数時間でできることを、数日の暇ができれば数日かけてできることを、その都度みつけてなんかしら手を動かしてきたのですよ。
そういう性分だったのです。
過去にも「盆暮れGWはラボ」というタグをつけた記事をいくつか投稿しています。
多くの場合、質問された方も、さほど大きな意味を持っているわけではないことは分かっているのですよ。
「今日はいい天気ですね」程度の会話のきっかけであることが大部分なのです。
ただ極々ではありますが、ほんとうに稀に、何らかの「お誘い」の入り口である場合もあるのです。
いい意味のときもあるし、悪い意味のときもあります。
いい意味というのは、デートだったり、興味のありそうなイベントだったり、楽しそうな人たちの集まりだったり。
悪い意味ならば「土日にちょっと手を動かしてくれない?」的な仕事の依頼だったり、つまらなそうなイベントや飲み会への誘いだったり。
結局、いい悪いは「誘ってくる相手による」ということになりますかね…。
「土日に手を動かして…」という依頼でも、前もって相互関係ができてる人からの頼みなら「何いってんすか、僕フリーなんで土日とか関係ないすよ、月曜日に何をお見せすりゃいいんです?」って感じで請けちゃってましたからね。
逆に、ファーストインプレッションで「こいつ、ずうずうしそうだな」と感じた人には「僕フリーなんで、休日恐怖症なんですよ。基本3ヶ月先くらいまではギチギチにスケジュール入れてますね。そもそも休日って概念がないんです」みたいな答え方をしていました。
フリーランスに、休日という概念はないのです
このブログでも何度も触れているように、僕はいま無職になって長期休養中です。
それでも「フリーランス」だとは思っています。
逆にフリーランスだからこそ「1年以上に及ぶ長期休暇取りたい」なんて、舐めた考えを実行できるんですからね。
フリーランスって、就業時間、営業日、長期休業、などなどを含んだすべてが自由なのですよ。
顧客や関係者との組み合わせにもよりますが、場所も自由だったりします。
僕は結局、無職になることで手放してしまいましたが、数年間は完全リモートワークで仕事してましたからね。だからこそ二拠点生活も可能だったのですよ。
(参考:完全リモートワーク化のための手間)
あまり好き勝手しすぎて、クライアントや代理店からの信頼を失い、収入を断たれることもありますが、それも含めて自由ってことなのですね。
つまり何がいいたいのかというと、前項でずうずうしそうなヤツの誘いを断る目的で使った「僕はフリーランスなので、休日という概念がありません」が、正しかったりするのですよ。
フリーランスはすべてが自由なのです。何の成約もないのです。
営業日もなければ休日もないのです。
自分の状態をオン・オフで語ることができないのです。
というか、スイッチ自体が付いていないのです。
無職になった今もそうです。
言葉では「長期休養中」などと言っていますが、正しくは「請負作業をしない」というスケジュールを入れ続けている状態なのです。
そもそも20数年前にフリーランスを選んだ時点で「休日」という概念は消滅しています。
しいて言えば「フリーランスの休日」とは、まず自分で「休日」というものを再定義して、それをスケジュールに入れることなのです。
生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。