follow hagi.life

口を挟むだけのひと

2020.03.20

こんにちは、萩ドットライフ()です。

若いころから「何かにつけ口を挟む人」に対して鬱陶しさを感じていました。オッサンになった今、そういう人と出会う頻度は減ったのですが、それでもときどき出会うとイラっとするし、過去のそういう思い出がフラッシュバックしてイヤな気分になるのです。

やめといたほうがいいんじゃない?

世の中には訊かれてもいないのに、他人のやることに口を挟みたくなる人がおられるようで。
しかも、ご本人は悪気がないどころか、アドバイスしているような気になっておられていて、なかなかやっかいなのです。

その方にとっては、それが娯楽なのでしょうね。

関係者たちが集って喧々囂々(けんけんごうごう)やっている様子をみて、血湧き肉躍っておられるのかもしれませんし、何かを始めようとしている人が、独り思考を繰り返している姿に「自分が手を差し伸べなければ」と思っておられるのかもしれません。

中には、他人が何か新しいことを初めて、どんどん成長していく姿を見るのを妬ましく思い、足を引っ張ろうとする人も皆無ではないでしょうけどね…。

巷間言われるほど「足を引っ張ってやれ」という人は少なくて、「善意の要らんこと」の方が圧倒的に多いような気がするのです。

僕の経験談でしかありませんが、若い頃の方が口を挟んでくる人が登場する率は高いように思います。

おそらく、自分自身が若いために、新しいことを始めようとする頻度が高いためだろうし、周囲に年長者が多いからなのでしょうね。

口を挟んでくる人は、ほとんどの場合は同年代か年長者なのです。

僕の場合は、大学進学時に「日本でいちばん強いバレーボールチームでプレーしてみたいな」と思っていて、そういう進路を希望していたり、社会人になってからは、美術教育を受けていないにもかかわらず「デザイナーになりたい」と思い始めたり、さしたる実績もないのに「フリーランスになりたい」と。

フリーランスになってからは、ド素人のクセに「舞台公演をプロデュースしてみたい」、基本知識がないままに「Webに軸足を移したい」などなど、今から振り返っても隙だらけの人生を歩んで来ているのですよ。

ワリと長らく「口を挟む人」を呼び寄せやすい状況にあったように思います。
50代半ばになった今でも、本質はあまり変わっていません。

彼ら「口を挟む人」が共通して言いたがるのが「やめといたほうがいいんじゃない?」ですね。

他にも「詳しい人紹介しようか」「なんでもオレに相談しろよ」とか、いろいろありますが、「やめたほうがいい」がダントツだと思います。

あなた、やってないじゃん

ここまで書いてみて「あれ? こんなこと前にも書いたことある気がするぞ」と思い、過去記事をゴソゴソと探していたら、このブログを開設して間もないころに「アドバイスって役に立ちませんよね」なんて記事を投稿していました。

もう、だんだん「過去記事とカブらないように」なんて無理になりつつありますね…。

「やめといたほうがいい」ってアドバイスしてくる人、だいたい自分ではやってない人なんですよね。

「だいたい」って書いたのは、もしかしたら、やった上で意図があって「やめとけ」っていうジャブを打つケースもあるからなのです。

僕も、だいぶ前に『フリーランスになりたいと言ってくる人には「やめとけ」と答えます』なんて記事を投稿したことがありますね。

そっか、僕も「やめといたほうがいい」っていう人なんですね、どうしよ。
ま、いいか。自分のことは棚に上げよう。

これの真意は「やるヤツは、他人からなんと言われようとやっちゃうもん」だからなのです。
「訊いて回ってても仕方ないよ、早く行動するフェーズを作ったほうがいいよ」みたいな感じですね。

ただ「なれるのはほんのひと握りだぞ」とか「地道にコツコツが一番」みたいな言葉を駆使しながら、人の夢が実現不可能であることをコンコンと説く人や、自分が何かをやるわけでも、手を貸すわけでもないのに、何かにつけて口だけ挟んで来る人には辟易としますよね。

そもそも、そういう人って自分はやったことがない人なのですよ。

率直に「害悪」だと感じています。

もちろん、建設的な意見や提案ならば「おっ! それサッパリ抜けてた。アリガト」っていうケースもあることが前提ですよ。

やってる人に訊こう

オッサンになると、あまり「口を挟むだけの人」に会わなくなります。

それは自分がオッサンなので、あまり「夢がある」とか「これやりたい」とか言わなくなることもありますし、周囲が年下だらけになるなど、まあ前述の「若い頃の方が口を挟んでくる人が登場する率は高い」の反対ですね。

それでもたまに、たとえば僕のように「セミリタイアしたい」とか「田舎に移住したい」「古民家買ってセルフリノベーションしたい」なんてことを言い始めると、口を挟みたがる人に遭遇することはあります。

僕がオッサンの武器である「図々しさ」とか「無視するチカラ」を身に着けているので、影響を受けることは少ないんですけどね。

それでも、それなりの苛立ちは感じます。
おそらく若い頃の「口を挟む人」に纏わりつかれる鬱陶しさを思い出すからなのでしょうね。

なりたいものがあったり、やりたいことがある場合、その話を誰とするかってとても重要だと思います。

たとえば、プロスポーツの選手になりたい場合、会話をする相手は、実際に現場でメシを食っているアスリート本人だったり、プロ選手を輩出しつづけているクラブや部活の指導者だったりが好ましいと思います。

しかし、なかなかそんな機会を得られる人は限られているでしょうから、少なくとも、その道の周囲にいる人だと思うのですよ。

決して、学校の進路指導の教員じゃありませんよね。

「目指してたけれどできなかった人」や「昔やってた人」も要注意かもしれません。

「できなかった人」の中には、他人が上手くいくことを快く思わない人が混じっていますし、「昔やってた人」は、情報や認識が古かったり、何よりも自分の思い出話に着火しちゃいますからね…。

だからデザイナーを辞めて無職になってる僕に「デザイナーになりたい」とか「フリーランスになりたい」などという相談をされても、大したアドバイスはできないのです。

それでも「やってない人」「できなかった人」よりは、幾分ましかな?

「セミリタイアしたい」みたいなことでしたら「僕の場合はっすね…」と、このブログで日々書いていることをお伝えすることになろうかと思います。
かなり属人的な話になるので、参考になるかどうかは謎ですが…。

「〇〇屋になりたい」なのであれば、twitterなどのSNSで実際にその職業でメシを食ってる人に話しかけてみるのがいいんじゃないでしょうかね。

現場にいる人はみんな忙しいので、思う通りの相手をしてくれるとは限りませんが、少なくとも意図的に夢を砕こうとはしてこないはずです。

やったこともなければ、何の情報も持ってない人から「やめといたほうがいいんじゃない?」と口を挟まれるよりはだいぶましだろうと思います。

生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。