フリーランスになりたい人には、いい体験になってるんじゃない?
2020.05.05
こんにちは、萩ドットライフ(
)です。業界によっては「そのうち、フリーランスになりたいな」と思っている人も多いことでしょう。でも、なかなか決断できなかったりするんですよね。「向いてなかったらどうしよう」とか考えますしね。でも今、疑似体験できてる感じになってやしませんか?
フリーランスになりたい人。今のそれがそうですよ
これまでに何度「フリーランスって、どんな感じなんです?」みたいな質問をされてきたことでしょうか。
いや、相手もさほど僕に興味があるわけでもなくて、何か情報を引き出そうとしているわけでもなくて、なんとなくの話のいとぐちとして「いい天気ですね」みたいな感じで、僕に向けて発した「どんな感じなんです?」なのだろうということは分かっています。
だから僕は、答えを決めていて「オンとオフの区別がない感じっすね」と答えるようにしていました。
そうすると、向こうは更に踏み込んだ話題を展開してきて、そこから話が弾んだり。「へえ、そんなもんっすか」で再び静寂が戻って、それっきりになったり。
それはそれで構わないのです。
しかし中には「僕、フリーランスになろうかなるまいか悩んるんです」って人も少なからずおられるんですね。
僕がずっと生業にしてきたのが、デザイナーというフリーランス多めの職種だし、一緒に仕事をすることになる人々もライターだったり、フォトグラファーだったり、CG屋さんだったり、どこかしらでフリーへの転身を考えがちな人が多い場所にいましたからね。
「いました」と過去形なのは、僕はもうデザイナーではないのです。
ずっと書き続けているこのブログのテーマでもあるように、セミリタイア生活を始めていて、当面今は「ほぼ」ではありますが、無職になっています。
(参考:「無職」って言っちゃうとウソになる。でも言いたいのです)
自ら望んで、計画的に無職になっているので、これはこれで構わないのです。
さて。ちょうど今、緊急事態宣言が出されていて、さらに延長されることが決まってしまいましたね。
僕は無職といえども、「ほぼ無職」なので、週に1回はクライアントとメールでやり取りしているし、月に1回は制作会社の社長と、見積もり・請求を兼ねた簡単な近況報告をし合っています。
僕の方から「みなさん、どんな感じの勤務形態になってるんです?」と詳細を聞くことはありませんが、なんとなくみんな自宅勤務をしているみたいですね。
もともと、みんなでひとつの場所に集まる必要のない(と、僕は思っている)業界なので、リモートワークとの親和性は高いはずなんです。
現に僕はずっと、それをやってきましたからね。
一部ではありますが、なんとなく体験できてるでしょ?
どこかの代理店なり制作会社なりに所属しているのか、そうじゃないのかの違いはありますが「フリーランスって、どんな感じです?」に対する答えは「今のこんな感じ」なんですよね。
after コロナに、リモートワークが一般化されるのか? それとも、また以前と同じように電車でオフィスに通勤し始めるのかはわかりませんが、いま多くの方がリモートワークを体験されているはずなのですよ。
今後は「コロナんとき、リモートワークしてたでしょ? あれっす」という答え方ができるようになりましたね。
無職になった僕に「フリーランスって、どんな感じです?」って聞いてくる人なんて、そんなにいないと思いますけどね。
「フリーランスになりたい。でも、向いてなかったらどうしよう」という人にとっては、いい体験になってるんじゃないでしょうかね?
いや「最も重要な営業を体験してないんだから、中途半端でしょ」とも思うのですが、それはそれでまた別のフェーズなんですよね。
フリーランスという形態というか、生活に馴染めないと、どんなにスキルがあっても、営業力やクライアントや中間業者とのパイプがあってもキツいですからね。
そういう意味での「いい体験になってるんじゃない?」です。
僕は、自分が思っていたよりも上手くフリーランスという生き方にハマることができたと思っています。このブログでもいくつかの「フリーランス」というタグを付けた記事を投稿しているので、よかったらご参照ください。
たぶん、みなさんが思っているよりも、多くの成約があります。
でも、それらも長年積み上げてきた実績とか、工夫次第でどうにでも自由になるものだと思っています。
(参考:リモートワークは、孤独で自由です)
今がいい感じならば、向いてるかもです
SNSとかニュースとか見てると、みなさんリモートワーク中に、オンラインミーティングやってるじゃないですか…。
なんだかんだと言いながら、同時に顔を合わせつつ会話することって大切なんでしょうね。
理解できます。無駄に多いとムリですけど…。
建前上、フリーランスは時間や場所に縛られないということになっているのですが、どうしてもこういうのには付き合わざるを得ませんよね。
「僕はフリーランスなので、非同期でお願いします」ってわけにもいきませんからね。
それに、締切や納期という、絶対的な時間的成約から逃れることはできません。
僕はこういう期日のある約束、すべて前倒しでやってました。
たとえば「今月の10日に1度拝見させてください」という約束に対しては、7日とか8日くらいに「こんな感じで進めています。お気づきの点あります?」という連絡を送ります。
そうすると「ここんとこは、もうちょっとこう…」という希望が入ったりしますので、それを織り込んだ上で、約束の10日に提出、ということをずっと続けていました。
この辺の時間的制約はフリーランスの方がシビアですよ。
みんなと場所を共有していないだけに「ゴメン、あれ2・3日遅れても大丈夫?」とか「なんか素材待ちが多いんすよね」みたいな根回しがしにくいのもありますし、何よりも「約束」ですからね、守る/守らないって、信用に直結しちゃうんですよね。
ただ、冒頭で「オンとオフの区別がない感じっすね」と答えるよう決めてると書いたように、守るべきところだけ守れば、合わせるべきところだけ合わせれば、あとは自由なのですよ。
「オンとオフの区別がない」と書きましたけれども、厳密に言うと「オンとオフのスイッチは、自分で入れたり消したりする」のです。
だから、平日の昼間に近所の公園で昼寝をしててもいいし、スケジュールの具合によっては「休日」なんて概念すらなくなってしまうのです。
すべては成果物で評価されるのですね。
ただ、フリーランスには出世も昇給もありません。
だいぶん前に『「仕事の報酬は仕事」という考え方』という記事を投稿したことがありますように、評価は「次の案件もまたお願いします」みたいなカタチでやってきます。
これまで20年以上フリーランスをやってきた僕からしてみれば、平日サボってもいいし、休日だからって特別なことをして充電したり、備えたりすることもない生活って、割とラクちんだな、と思っています。
だから続いたんですよね。
ずっと「フリーランスになりたい。でも踏ん切りつかない」って思ってた方、今の生活いかがです? 「割といいじゃん。これならもっと続けたい」と感じたのならば、フリーに向いてるかもですよ。
生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。