名刺を使わないことに決めました
2020.06.15
こんにちは、萩ドットライフ(
)です。この数ヶ月で引っ越ししなきゃいけないし、法人の移転登記もしなければならないのですよ。そして、手元にある自分の名刺も使えなくなるのです。僕はこれを機に、名刺を使わない生活に変えようと思っています。そもそも無職に名刺なんて無用なのです。
もともと、名刺文化の人間です
過去に何度、「僕、デザイナーやってます」「じゃあ、プライベート用の名刺作ってよ」という会話を繰り返したでしょうか。
社交辞令で終わったこともあったし、実際に正式に依頼されて、作ったことも断わったことも…。
なんとなく「匂う」相手には「Web制作やってます」みたいな自己紹介をするようになったのと、僕がオッサンになったことで、軽々しく「名刺作ってよ」って言いたがるような人と出会うことがなくなったこともあり、ここ10年以上そんな会話はしてませんけどね。
20数年前に独立して、自分の会社を設立してからしばらくは、何度も何度も名刺を作り直していました。
あの頃は、名刺を交換しながら挨拶をするときに「おっ、なかなかセンスよさそうだな」と思ってもらうことも「営業活動の一環」だと思っていましたからね。
まあ、間違ってはいませんよね。
自分の名刺にこだわりすぎたことに関しては「いかがなものか」と思ってますけどね。
典型的な名刺文化の人間だったのです。
頂戴した名刺をちゃんとファイリングしていたときもありました。
業界ごとに分けてたこともありましたし、代理店/制作会社/クライアントみたいな分け方だったことも、会社ごとだったり、個人名のアイウエオだったり…。
ここ数年は「テキトーに山積みにしておいて、崩れそうになったら捨てる」を繰り返してましたけどね。
だって、メールでのやりとりが主流になって以降、名刺を何度も見直すことがなくなって「そんなにちゃんとしなくていいか…」って思うようになってしまいましたから。
開業時にあれほどこだわった自分の名刺に関して、ちゃんと考えて決めたわけではありませんが「顧客は分散じゃなくて、集中する方針で行こう」と思い始めたあたりから、名刺のバージョンアップをしなくなりました。
僕の場合、世間一般で言われるように「取引先は分散すべだ」という考え方に背を向けて、メインクライアントに集中していったほうが楽だと感じたのですよ。
運良く、よきクライアント、よき制作会社にめぐり逢いましたからね。
(参考:結局「取引先の分散」なんてしなかったな)
もう、名刺を印刷しないことに決めました
ここ数年「あまり名刺を使わなくなったな」と思うようになっています。
実際に減りが少なくなって、何年も印刷してませんからね。
その背景には、完全リモートで仕事ができるような体制にしたことが大きく影響しています。
東京と山口県萩市の二拠点生活を実現するために、定例会や突発的な対面ミーティングに参加しなくて済むようにしたかったのですよ。
(参考:完全リモートワーク化のための手間)
過去にも、名刺に関連する記事を投稿してますね。
そしてさらに今「こんなことがあったし、これから名刺交換に抵抗を感じる人が増えてるだろうな」と思っているのですよ。
「こんなこと」とは、もちろん新型コロナウイルスによる、緊急事態宣言とか、生活スタイルの見直しとかのことですよね。
日本では収束に向かいつつあり、今週末には都道府県境をまたいだ移動の自粛も解除されるもようですが、感染症に対する予防の習慣は残り続けると思うのですよ。
他人と握手をしたくなかったり、おつりを受け取ることに抵抗を感じたり、パーソナルスペースを侵して来る人に対して抵抗感をあらわにしたり。
これまでは「嫌がる素振りを見せるのは、ちょっと失礼かな」と思われていたことが、感染症予防の名のもとに「尊重しなければならないこと」に変わっていくと思うのです。
僕としては、そういう生活スタイルの変化を利用して、メンド臭いことから逃れたいのですよ。
そのうちのひとつが「名刺」なのです。
先日「東京のマンションに買い手がつきました」という記事を投稿したように、僕はあと数ヶ月以内に山口県萩市に居を移すことが決まっています。
当然、法人も移転するし、名刺も刷り直さなければならないタイミングなのです。
いくら「名刺、使わなくなったよね」と言っても、先方から差し出されれば、こちらも返すくらいのことはしていました。
でもこれを機に、名刺を印刷することをやめてみます。
「新型コロナ以降、○○しない派なんです」
考えてみれば、僕は無職なのですよ。
そもそも無職の人に名刺なんていりませんよね。
学生時代なんて、名刺持ってませんでしたからね。
相手の名も知らずに話し込んで、テキトーなタイミングで「名前、なんつーの?」って訊ねることも頻繁にありましたよね。
これからの僕は、それでいいんじゃないかな? という気がしているのです。
漏れ伝わってくるに、オンライン上での名刺交換システムなんてのもあるらしいのですが「そういうのは、別にいいかな」という感じです。
それでも、代替手段が必要になる場面はあるのでしょう。
僕が名刺を持っていなかった学生時代には「電話番号の交換」が行われていました。
大学時代は合宿所暮らしで、個人電話を持っていなかったので、いろいろと難渋しましたけれどね。
たぶん、SNSとかLINEで今のところ十分だと思うのですよ。
他人に電話番号を教えるのイヤだし。
「友達申請しますね」「LINE ID教えて」って言えない/思えない人と別の何かでつながってる必要あるとも思えませんしね。
とくに代替手段を決めることなく「名刺、要らない」ということにします。
「無職だから、名刺ないんです」と伝えるか? 「新型コロナ以降、接触を避けるために名刺交換しない派なんです」と言うかは、そのときどきの雰囲気次第で決めようかと思っています。
後者の「新型コロナ以降、○○しない派なんです」は、気の乗らない会合や飲み会に誘いを断るときにも使えそうですね。
ただの方便というよりも、実際に「リスクはゼロではない。この人(たち)と時間を共有する楽しさとトレードオフできるか?」が、同席(出欠)の可否の判断基準になるだろうし、それをちゃんと口にする人も増えてくるのだろうと思うのです。
生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。