大切にしていることの順番
2020.07.03
こんにちは、萩ドットライフ(
)です。吉野家の「うまい、やすい、はやい」って順番、何度か入れ替わってるらしいですね、全然知りませんでした。こういう話を聞くと「オレも大切なことの優先順位って変わってきたなあ」などと思ってしまうのです。今はさしずめ「健康が一番」ですかね。
僕は吉野家をキン肉マンで知った
先日SNSを眺めていると、牛丼チェーンの吉野家は、あの有名なキャッチコピー「うまい、やすい、はやい」の順番を何度か入れ替えているという情報を目にしました。
僕が生まれてはじめて吉野家の牛丼を食べたのは、大学に進学してからです。
それまで過ごしていた山口県萩市に、吉野家はなかったんですね。
吉野家公式サイトで店舗検索をしてみると、今もまだないようです。
僕がはじめて、吉野家の存在を知ったのは、週刊少年ジャンプに掲載されていた「キン肉マン」からです。
主人公であるキン肉マンのセリフに「早いの、安いの、うまいの」というのがあったのですよ。
漫画の中で「吉野家」という企業名を出していたかどうかは憶えていませんが、そんなことは他媒体を通じてすぐに伝わってきますよね。
だから、あれ依頼、僕の中の吉野家のキャッチコピーは「早い、安い、うまい」だったのです。
なのでSNS上で「うまい、やすい、はやい」と目にしたときには、若干の違和感を感じましたね。
アタマの中で復唱するときのリズムがちょっと違いますからね。
で、どれどれ? とググってみると、
吉野家「うまい、やすい、はやい」コピーが密かに並び替えられていた裏事情 (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)
という記事にたどり着きました。
それによると、
- 当初のコピーは入店してからの印象の順番で、牛丼が出てきて速さに驚き、食べておいしい、会計をしたら安い、を表現しただけで、あまり難しいことを考えていたわけではない
- 93年に米不足に襲われ、タイ米をブレンドして提供することになって客足が遠のいた。その反省も含め、94年秋、「うまい、はやい、やすい」に並び替えた
- 01年に「並盛」の価格を400円から280円に大幅値下げすると、安さを訴求したいと、「うまい、やすい、はやい」と、「やすい」を強調する並びに変えた
という経緯らしいのですね。
正直、僕は大学を卒業して以降、吉野家を訪れていなかったのですよ。
もしかしたら、何度か行ったことがあるかもしれないし、よくよく思い出してみると、誰かが差し入れてくれた「お持ち帰り牛丼」を「懐かしいねえ、大人になるとなかなか行かないもんねえ」などと言いながら食べたことも幾度かあったかな? と。
なので、キャッチコピーの変遷についても、まったくの無知だったんですね。
個人の「大切なこと」の順番も、成長とともに変わりますよね
こういう話に接すると、オッサン的な反応をしてしまうものなのですよ。
「そうだなあ、オレも大切にしていることの優先順位が、ずいぶん変わってきたなあ」などとしみじみ感じてしまうのです。
吉野家のような大企業の経営理念に自分自身を重ね合わせるなど、僭越だとは感じるのですが、この「大切にしていることの順番」って、自分の行動を決める指針として極めて重要なものなのですよね。
たとえば僕ならば、フリーランスになった直後くらいは「他人に認められたい」「とにかく実績が欲しい」で一生懸命でしたね。
この辺のことは、以前投稿した『「タダでもやります」は、いろいろとNG』でも書きましたが「お金欲しい」とか「健康に気をつけなきゃ」みたいなことは後回しでした。
それが、ちょっと食えるようになってくると「お金欲しい」が上位に上がってくるんですよね。
これ勘違いしないで頂きたいのは「自分のことを値打ちこいて高い金額を請求する」とか「いつも金カネ言ってる」みたいなことではないのですよ。
自分の存在を評価してもらえることがとてもうれしくて、そういう人々の要求に答えるべく頑張る、したがって「安くチャッチャとやってよ」みたいな発注をしてくる人と疎遠になり勝ちになる、みたいな感じです。
当然、もらえるお金は多いほうがいいに決まっていますので、幸福感も高まるのですよね。
このブログで何度も書いているように、僕は自分自身で「焼きが回った」ことを感じたので、ずっと続けてきたデザイナーの仕事に区切りをつけて、現在無職になっています。
(参考:「終わらせる」ことの大切さ)
当然「このまま現場にいると、やっかいなオッサン(=老害)になっちまうな」とか「もう若い連中の方が、腕いいじゃん」みたいな感情は持っているのですが、「ちょっと大きめに休んで、ココロとカラダの調子を整えよう」という意識が強めにあるのです。
「お金」よりも「承認欲求」よりも「健康」が優先順位第一位に来ているのです。
いま「健康、承認欲求、お金」くらいの順番ですかね? 当然、他にもいろいろな「大切にしていること」はありますが、文中に出てきたことを並べるならですね。
いまは健康が一番なのです
こういう、考え方の根本みたいなものを「理念」っていうんですよね。
こうしてブログ文を書きながら過去を振り返っていると、その時代々々に応じて、フリーランス(=事業体)としての自分自身の理念をきちんと認識しながらキャリアを重ねてきたような文章ができあがってしまいますが、実際はそんなワケありませんよね。
常に「あれやりたい、これ気に入らない、あっちに気になるものがある」などなど、迷いながら浮つきながら進んできたのであって、正直「理念」もクソもなかったのですよ。
僕は法人化したものの、他人を雇うことなくずっと一人親方で経営してきました。
おそらく集団を作ってしまうと、シッチャカメッチャカになってたんじゃないでしょうかね。
(参考:人を雇わない会社を経営してきた理由)
ちょうど、いま迎えている人生の転機にさしかかってようやく「健康を一番にしとこうか…」と思い始めたくらいです。
無職になって、山口県萩市に移住して、楽な生活をする選択をするための方便みたいなものかもしれませんけどね。
考えれば考えるほど「大切にしていること、したいこと、すべきこと」って、膨大なのですよ。
あれもこれもって言ってると、どれも中途半端になるし、イライラのもとになるし、結局「健康」に悪いのですよ。
だからこそ自分が「できること」を見極めつつ、優先順位をつけて取り組むべきなのでしょう。
とりあえず「いまは健康が一番だから」と言っとくと、いろんなものに折り合いが付けやすいのです。
生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。