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何もしてないってわけじゃないけど、何かしている感じもしない…

2020.09.28

こんにちは、萩ドットライフ()です。

ずっと達成感を得られないまま過ごしているというか、延々と続く道半ば感に苛まれているというか…。そういう性分なのですよね。ずっと、何かしてる状態のようでもあり、反面「オレって、なにもできてないな」とイラついてる、そんな日々なのです。

そろそろ、何かやらなきゃな

萩市民になってひと月以上経ったのに「オレって、何もしてないな」と感じるのです。

振り返ってみれば、決してそんなことはなくて、引っ越しのあれやこれやの事務手続きを、個人・法人ともに済ませたし、雑草だらけだった庭を少しはきれいにしたし、腐って崩れそうだった小屋を解体したし、雨が降るとボタボタと水が溢れ放題だった雨樋をなんとなく修復したし。

ん〜っと、その他に押入れに押入れにハンガーパイプを取り付けて、クローゼットっぽくしたか…。

それなのに、ふと「そろそろ、何かやらなきゃな」と思い続けてるのです。
これは僕がまだフリーランスのデザイナーだった頃から、ずっとこんな感じだったので、そういう性分なのでしょうね。

かといって一方では「せっかくセミリタイア生活に突入したのだから、慌ただしくバタバタする感じじゃなくて、やりたいことにゆったりと取り組む生活をしたい」なんて思っていたりもするので、自分でも「じゃあ、いったいどうしろってんだ」と、なんだかしっくりこない毎日を送っています。

なので、ときおりAmazonで何かモノを頼んでは「これはいいぞ、生活の質が向上したような気がする」とか「ん〜。これはダメだったな」などと、評しながら、なんとなく何かやってるふうな感じを作ったりもしています。

先日走行した「田舎の夜は暗いよ。夜だからね」で書いたように、田舎の夜って、まったく視界のない本当の闇になることが有ることに気づいたので、マグライトを買ってみたのですよ。
それも「常時、スマホとかと一緒に携帯できるように一番小さいヤツがいいな」と、単四1本サイズのを買ったのですが、正直、夜道を歩くには役不足です。

せいぜい、向こうから歩いてくる人に「こっちからも人が歩いて行ってますよ」って知らせることができるくらい。
もっと言えば、iPhoneに付いてる懐中電灯の方が明るいので、iPhoneで十分です。

ちょっと萎えたので「じゃあ、次はもっと大きいヤツを買ってみようか」とはなっていません。
「ふ〜ん、こんなもんか」で、なんとなく決着しちゃった感じですね。

昨日は、キッチンカウンターが届きました。
夕方、お酒を飲み始めたくらいの時間に宅配便業者が持ってきたので、まだ組み立てていません。

キッチンに無駄なスペースがあるわりに、コーヒーメーカーとか電気ポット的なキッチン家電を置けるスペースがないので、試しに買ってみたのです。

本来は「古民家で暮らしながら、DIYで住みやすい家に作り変えたい」という目的で買った家なんですけどね。
(参考:古民家再生をDIYでやりたい

入居したばかりの頃は「こんな断熱の効いてない、古くさい家になんか住めない。早くDIY始めなきゃ」なんて思っていたものですが、ちょうど暮らしやすい気候になってきたり、古臭い感じも「味だなあ」なんて感じ始めたりしてきていて「ワンシーズンくらい、このまま使い続けてみるかな」なんて気になっているのです。

なのでしばらくは、棚がほしければ家具を買い、寒暖を調節したければ家電を買うような生活を続けそうな気がしています。

南の前庭から北の裏庭へ吹き抜ける秋の風が、あまりにも気持ちよすぎて「予定してた全部を個室の洋室に区切るプラン、あれやっちゃダメだ」って気分になっているのです。

何かしてることと、何もしてないことの中間くらい

ずっと僕は、口で「あれたりたい、これやりたい」言い続けてるくらいなら、やっちゃったほうがいいじゃん、という立場を取り続けています。
四半世紀前に会社員を辞めてフリーランスになったときも、今こうしてセミリタイア生活をはじめているのも、山口県萩市に古民家を買って移住してみたのもそうですね。

自腹を切って、フィールドに足を踏み入れてみたら、それはそれで見えてくるものがあるのですよ。
そういうものなのです。

いろんなメディアとかを眺めていても、いろんな方々が一様に「打席に立つ」という表現をされてますね。
僕も、その通りだと思います。

でも、なかなか「思い立ったが吉日」で、サクッと行動に移すのは困難なのですよ。

先日「セミリタイアへの突入。すごくスムーズだったんじゃないかな」という記事でも書いたように、なんとなくケリがついてみれば「なかなか上手いこと動けたな」と思うようなことでも、実行中は「いつまで経っても状況、変わらないし」「やらなきゃいけないこと多すぎて、くそメンド臭いし」「要らん詮索したがるヤツが登場して鬱陶しいし」と、なんだかんだイラつくことも多かったりするんですよね。

この「何かし始めたけど、まだし終わったわけじゃない」「何もしてないってわけじゃないけど、何かしている感じでもない」あたりの状況を、上手に自分の中で腹に落としつつ、楽しむポイントを見つけ出せれば、もうちょっといろんなことにトライできるんじゃないかなあ、などと考えています。

仕事だと、よく「仕掛(しかかり)中」なんて言葉を使いますね。
「やってますよ。まだできてないけど」ってところですね。

僕にとっては、セミリタイア生活も山口県萩市の古民家への移住も、ちゃんと始まったので、仕掛中じゃなくなった。
で、古民家DIY生活が、仕掛中になった、ってフェーズなんですね。

ちょうど「始まったんだけど、何かしてる感触はまだ得られてない」地点にいます。

「やる」「やらない」の間に、こういうのあるよなあ、としみじみ感じてる最中です。
あまり他人に「やるか、やらないか、そこをはっきりさせろよ」なんて言っちゃダメですね…。

ちょっとずつ変わってるんだから、それでいいじゃない

ちょっとややこしい感情なのですが、僕自身、冒頭で書いたように「オレって、何もしてないな」と、ちょっとした焦りにも似たような感情を持っているのですよ。
でも同時に「DIY生活のベースとなる古民家も買ったし、ひとつひとつ確実に前に進んでるなあ」と、「何年か前に思い描いた通りの自分になろうとしてるなあ」と、じんわりと感じているのです。

ちょっと焦りの方が勝ってるので、うまく楽しめてないんですけどね。
でもこうして文章にしながら考えてみると、「何もしてない」よりは、ほんの少しだけ「何かしてる」のですよね。

「そうだ、自動車免許取って、軽トラ買わなきゃ」と思ったり「使ってない部屋の解体くらいは始めちゃおうかな」などと考えてる今このときだって「何もしてない」と「何かしてる」の中間くらいにいるのですよ。

逆に、何かを始めちゃったはずのに、なかなか「何かしてる」な状態に至らないことにイラついて「オレって、何もしてないな」なんて考えちゃうんでしょうね。

そんなことを考えつつ、家の中や外をグルグル回ってみると、買ったばかりのときと比べて、少しずつ様子は変わってきているのですよ。

おそらく何を始めても、何が出来上がっても、延々と「オレって、何もしてないな」という感情は残り続けるのだろうと思います。
むしろ「何もしてないってわけじゃないけど、何かしている感じでもない」感じがダラダラと続くんでしょうね。

「まあ、それはそれで仕方ないな。そんなもんでしょ」と思うのです。

生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。