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意外と、こんなことが大切だったのかもね

2020.11.21

こんにちは、萩ドットライフ()です。

ちょっとしたメンドクサごとのはずだった、自動車運転免許の取得。振り返ってみると「楽しかったな」と感じるのです。それはおそらく、自動車学校に通い始めたのが秋だったからだと思います。こんなちょっとしたことが意外と大切だったりするのです。

自動車学校通い、楽しかった

昨日「50代半ばにして、自動車運転免許を取りました」という記事を投稿しましたが、もう一度だけ振り返ってみようと思います。

ホントに「もう一度だけ」なのかどうかは謎ですが、とりあえず今はそう思っています。

30年以上前に免許を取ったときと違って、教官が横柄な感じじゃなくなってたとか、過去に10年以上の運転歴があるので技能教習が楽ちんだったとか、いろいろな理由があるのでしょうが、50代半ばにしての自動車学校通いが、なかなか楽しかったのです。

でも、楽しかった最大の原因は「秋だったから」なんじゃないかと思うのですよ。

そんなふうに書いてしまうと、自動車学校で関わった教官やスタッフの方々に申し訳ない気もするのですが、そう思っているのだから仕方ないのです。

自動車学校へは自転車で10〜15分くらいの道のりでした。

通い始めた10月の初めころは、暑くてパーカーを脱いでロンTいっちょで自転車を漕いでいたこともありますし、11月に入ったら寒くてベンチコートを来てニットキャップを被って家を出たこともあります。

川の土手沿いをゆっくりと進んだこともありますし、最短コースを模索しながら街の中心部を突っ切ったこともあります。

これが、真夏だったり真冬だったりしたら、とてもこんな余裕なかったでしょうね。
通うのが苦痛でしかたなかったと思うのですよ。

もともと「自動車の運転免許を取ろう」と思ったのは、とくに僕が自動車や運転が好きだからなのではなく、東京を離れて田舎に移住したものですから必要に迫られての自動車学校通いだったのですよね。

だから、さほど気乗りしていたわけではないのです。
どちらかというと「メンドクサごと」だったのですよね。

メンドクサごとへの取り組みかた

今年の夏は忘れられない夏になりそうです。
コロナだし、暑かったし、そんな中引っ越ししたし…。
(参考:15年間暮らした、東京のマンションを退去しました

マンションが高値で売却できたのは嬉しかったのですが、クッソ暑い最中にエアコンを撤去しての引っ越し作業はホントに地獄でしたよ。

気に入って買って、暮らしたマンションなので「共用部分やら外観やら、思い出に写真撮ってから空港に向かおう」なんて思っていたのですが、現実は一刻も早く空調の効いた場所に行きたくて、汗だくのまま逃げるように駅に向かったのでした。

駅でしばらく涼んだあと、トイレで着替えましたよね。

その上、この猛暑のなか自動車学校に通うなんて「トンデモナイ」と、涼しくなってから通うことに決めたのでした。
他にもいろいろと片付けなきゃいけないことがありましたしね。

前項でも述べたように、僕にとって自動車学校通いは「メンドクサごと」だったのです。

仕事とか生活の中のもろもろなんかにしてもそうなのですが、やりたくないことっていっぱいありますよね。
でも、それをクリアしなければ、やりたいことができなかったりね…。

避けて通れない「やりたくないこと(=メンドクサごと)」ですよね。

そんなときは「自分の好きな方法、自分の好きなタイミング」で取り組むのがイチバンだと思うのです。

それが僕にとっては「秋の爽やかな気候の中ならば、ちょっとは自動車学校通いが楽しくなるかも」だったのですよね。
ほんとに「ちょっとしたこと」なのではありますが、とにかく猛暑の中、毎日自転車を漕いで通学することだけは避けたかったのです。

この考え方って、職業人時代からちょくちょく意識していることで、なかなかやる気の出ない頼まれごととかでも「ちょっと見やすい工夫をしてあげれば、喜ばれるかな?」とか「先方の想像を超える速さで提出してやるか」など「ちょっとした」イベント成分を盛り込むことで、やる気をひねり出していました。

依頼者との会話の糸口にもなりますしね「わっスゲ。さすがデザイナーさんっすね」みたいな言葉を引き出せたら、しめたもんです。
意外とこういうことの積み重ねが評価に繋がるんですよね。

バカにできない「こんなこと」

なかには「ヒマなんすか?」って言ってくる人もいましたけどね…。
それはそれで仕方ないのです。空振りした僕が悪いのです。

でも、やりたいこと、やりたくないメンドクサごと含めて、自分が楽しみつつ物ごとに取り組むためには「自分の好きな方法、自分の好きなタイミング」って、とても大切です。

もしかすると「自分が好きなこと」よりも重要かもです。

過去に『こんなこと、やってる場合じゃない! の「こんなこと」』という記事を投稿したことがありますが、本筋じゃない別の要素を散りばめつつ、その中に心地よさや楽しさを見出していくと、なかなか良いと思うのです。

僕はこうして「自動車運転免許を取る」というメンドクサごとを「秋の爽やかな気候のときに通う」という方法でクリアした直後なのですが、ちょっとした喪失感すら感じますよね。

冒頭で書いたように「楽しかった」と心から思ってますしね。

思い起こすと、僕がデザイナーになるきっかけもサラリーマンの駆け出し時代にパンフやパッケージ、イベントのパネルなどを「わかりやすく、カッコよく」したくて制作会社とやりとりする係を自ら買って出たことがきっかけだったんですよね。

それまでは総務のオジサンが、あまりやる気なさそうに担当してたので「それ、僕にやらしてください」と。
仕事量は増えてキツくなったし、「お前の仕事、そんなんだっけ?」ってイヤミを言ってくる人もいたけど、それが僕の「好きな方法」だったので、仕事自体は楽しくなりました。

年に数回の展示会の方針とかを決めるミーティングや、新商品の開発や販売手法に関わる会議にも呼ばれるようになりましたしね。
小さい会社でしたし、昭和時代でしたから、経営者に「あいつ、こういうの好きなんだよ」って思われたら、いろんなところに顔出しできたんですよ。

結果、それが職業になって、フリーになり、四半世紀も続けることができ、いまこうしてセミリタイアできてるので、まあ「運が良かった」というか「瓢箪から駒」というか…。

一見つまんなそうなことでも、取り組み方とタイミング次第では、楽しさを発見できるし、別の道が開けるかもですよ。

生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。