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大人同士の距離感

2021.01.30

こんにちは、萩ドットライフ()です。

いつ頃からか、大人になってから知り合った方と、タメ口で会話をすることが不得手になっています。たとえ、はるかに年下の方に対してもです。少し水くさく感じている人もおられるようですが、僕にとってはこのくらいの感じが、とても心地いいのです。

知り合ったばかりの年下に、どう接するか

他人との距離感って、ものすごく個人差のあるところだと思うんですよね。

はじめて会って数分で、いわゆる「タメ口」に切り替えてくる同年輩の人もいれば、もう付き合って数年が経過しているのに、ずっと敬語で接してくれる先輩もいます。

明らかに年下の人にいきなりタメ口で話しかけて来られる(そんなにあることじゃないけれども…)と、「キャラ作ってるのかな?」とか「威嚇から入るスタイルなんだ…」「年齢差、気にしないアピールか?」みたいなことをいろいろ考えてしまいます。

反面、明らかに年嵩で実績のある方が延々と、丁寧な言葉使いで腰低く接して来られるのも、これまたいろいろ考えてしまいますよね。

現在50代後半の僕は、概ね「年下の方にとても丁寧に接するオッサン」を意図的に演じています。
以前投稿した「年齢なんて気にしない、ですか?」でも少し触れたのですが、若いころに20歳も30歳も年下の人に深々と頭を下げるベテランの方がいて、その人のことを「カッコいいな。自分もこうなろう」と影響を受けて以来、かぶれてるのです。

ときどき飲み会とかで、そういう話になると「たとえば学生時代からの知り合いだと、年齢や学年で言葉使いが変わってくるのでしょうが、お互い社会人同士で知り合いましたからね…。ましてや上司と部下でもないのですから、こういう話し方になっちゃいますよね」ということにしています。

子供のころって、みんなタメ口だったよね

子供時代って、仲間同士で敬語を使って遊んでませんでしたよね。
幼稚園児と小学校5・6年生が一緒に遊ぶなんて滅多にありませんでしたが、上下2・3歳くらいならば、普通に混ざって遊んでいました。

小学校2年生が5年生に敬語で話さなきゃいけないなんてシステム、ありませんよね。
せいぜい「大人には敬語で話しかけましょう」みたいなことを習い始めるくらいでしょうか。

上級生下級生で言葉使いに気を使い始めるのって、中学生くらいからなんですよね。
僕にとって、敬語とは長ズボンと同時にやってきたものっていう感触があります。

たぶんこのころから、上下関係みたいなものができ始めるんでしょうね。

中には「そんな上下関係、オレは気にしてないよ」アピールしたがるヤツもいたりして…。
そのまま通せるか、途中でやっつけられるかは、そいつ次第なんですけどね。

多分に漏れず、僕も中学校に入学したくらいからずっと「後輩・同級生にはタメ口、先輩には敬語」を使いながら生活してきました。
この頃が「年齢」を教材として、ヒエラルキーを学び始める時期なんでしょうね。

言葉遣いと距離感

敬語で話しかけるべき人を選ぶことって、人間関係の「距離感」を学ぶことなんですよね。

僕がこうやって毎日ブログを書いているときも「馴れ馴れしすぎやしないか?」「よそよそしすぎやしないか?」と、どうにかして適切な距離感を保とうとしています。

だって、この文章を読んでくれているあなたがどんな方だか僕にはわからなのです。
無機質なビジネスの報告書みたいになるのもそっけないし、友達に送るメールみたいな馴れ馴れしい感じになるのも違うと思うんですよね。

なので、なんとなく当たり障りのない(=適切な)距離感をキープしようとはしています。

前項でも触れましたが、意図的に「タメ口」で先輩や上司、お世話になる人に対して接する人もいます。

昔々、そういうスタイルで営業している洋服屋さんとかありませんでしたっけね?
なんとなく「あ、この店、これか…」と感じたことが何度かあります。
最近あまり見ないので、淘汰されてしまったのか? それとも僕がオッサンになって、そういうお店に近づかなくなったからなのか?

タレントさんとかインフルエンサーとか「ちょっと風変わりな自分」が、職業上の商材の方にとっては「有り」なのでしょうが、実生活上ではなかなか評価されにくいですよね。

「その距離感、違わない?」って思わせておいてからの挽回って難しいし、大抵の場合、そのための時間を確保できるかどうかなんて、事前にわかりませんもんね。

逆に慇懃すぎるのも、ちょっとツラいですよね。
もう何度も会ってるのに、毎回「お初にお目にかかります」風な挨拶をされると「オレ、覚えられてないのかな?」みたいに感じてしまいますしね。

社会人になって知り合った年下には、ずっと敬語です

僕自身の人生を振り返っても、この他人との距離感って結構失敗してる気がするんですよね。
「気がする」というのは、自分ではよく判っていないからなのです。

もともとが運動部出身なので、若かりしころは少し慇懃な感じだったと思います。
ときどき「体育会じゃねえんだから、普通でいいよ」って言われてましたしね…。

逆にその反動で馴れ馴れしさが親しさだと勘違いしてた時期もあったのかな? いろいろと目盛りが狂ってた時期を経てきたように思います。

時代背景だったり、相手の許容範囲の問題もありますしね。
いくら考えたって正解なんかありゃしないのですよ。

いま50代後半の僕は、概ね「社会人になって知り合った人には、親しくなってからも敬語だし、丁寧な接し方」を旨としています。

ときには「水くさい」とか「心を開いてくれない」みたいに感じる方もいるようですが、人と人との間にほんの少しの遠慮を挟み込んでるくらいが丁度いいように感じるのです。

昔から知ってる同級生が、初見の後輩を連れてくると、同級生にタメ口で話しかけ、後輩に敬語で接するという、ちょっとおかしな感じにはなります。
でも、言葉遣いって相手の年令によって使い分けるものでも、地位によって使い分けるものでもないように思うんですよね。

子供時代・学生時代にすでに知り合ってた人は、その時間を共有していたことを互いに思い出すためにタメ口の方が快適だし、社会に出てから知り合った人には、なんとなくの水臭さとか遠慮や敬意を残しつつくらいの距離感が心地いいように感じるのです。

自分が年上だ、社会的地位が上だ、とわかった瞬間にぞんざいな口の聞き方をするような態度は、僕の性には合っていないのです。

意図的にていねいに振る舞ってると、ていねいな人が友達になってくれますよ。

生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。