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いいアイデアは、シャワー中に浮かんでくる……のか?

2021.02.13

こんにちは、萩ドットライフ()です。

いいアイデアって、どんなときに浮かんで来ます? 「シャワーを浴びてるとき」とか「トイレの中で」とか、いろんなことをいう人がいます。なんとなく「リラックスしているときに、アイデアは浮かぶよ」みたいなことなのかな? とは思うのですが…。

いいアイデアが浮かぶ場面

昔から「いいアイデアは、お風呂に入ってるときに出てくる」とか「散歩中に…」「トイレに入ってるときに…」「信号待ちのときに…」みたいなことを仕事仲間どうしで言い合ったりしますよね。

「オレの場合はさ…」みたいな自分語りに持ち込みたいってのもあるんでしょうけどね。

記憶を遡れば、中学生くらいの頃に雑誌に掲載されているインタビュー記事で、有名なアーチスト(当時は「シンガーソングライター」とか言ってましたっけね)が「曲はシャワーを浴びてるときに思いつくんですよ」なんてことを言ったことになっているのを読んだことも覚えています。

僕もデザイナーという、なんらかのアイデアを思いつかなきゃいけない職業についてしまったこともあって、何かを思いつく瞬間を語り合う場面に加わったことは1度や2度ではありません。

若いころには「ちょっと非凡なやつ」とか「こだわりの強いやつ」とか思われたくて、他人が思いつかないようなシチュエーションを好んで設定したりもしていました。

「なぜか靴紐を『ほどく』ときだね」とか「切符買って、お釣りがジャラジャラって出てくるときかな」みたいなね。
これまで誰も言って来なかったであろう状況を口にすることがカッコいいと思ってたんですよね…。

こっ恥ずかしいですね。
ケツをけとばされればいいと思います。

こういう話って、何かを生み出すのに適している思考状態とか環境が「あるに違いない」ということが前提になってるんですよね。

だから「あの案件の、この処理を思いついたのってどんな場面だっけ?」「何見て、何考えてたら、ああいう風に発想できたんだっけ?」みたいなのを自分で記憶しておきたいんですよ。

そして、他人にもそういう記憶を持ってるに違いないから「自分が気づいてない何かを知ってるかもしれない。聞いて盗もう」みたいな感覚を共有してるから、こういう話で盛り上がったりしてたのでしょうね。

反面、どこかしらに「こんなもんに再現性なんかないよ」とも感じてはいるんですけどね。

リラックスしているとき、いいアイデアは浮かぶ?

散歩中だろうが、シャワー中だろうが、湯船に使ってるときだろうが構わないのですが、なんとなく心地いい状態にあるときが「いいアイデアが浮かんでくるとき」とされているような気がしますね。

自分のことを思い出してみても、

  • 「まあ、そう言われればそうかな?」
  • 「そういうときばかりじゃない気もするけれども、否定もできないな」
  • 「じゃあ、そういうことにしとけばいいか…」

みたいな感じですね。

だから「そうね。シャワー中浮かんでくること、あるね」って言っちゃいますよね。

僕はよく「ランニング中」なんてことも言ってましたし、自分でもそう思っていました、今もです。
まあ「散歩中」とか「信号待ち中」と同じカテゴリですよね。

ここにもやはり「心地よさ」という成分は含まれます。

真夏のランニングのように汗だくになりながら、息を切らして走り続けるのが心地いいのか? と問われると答えに窮するのですが、そんな強度で走ってはいません。
まあ、散歩とジョギングの中間くらいのペースでトコトコ進んでいるだけです。
(参考:あらためて考える、朝ランの効能

散歩もランニングも、スタートしたばかりのときは、あれやこれや考えながら進んですのですが、10分もすると頭の中が空っぽに近い状態になりますよね。
当然、信号をはじめ周囲の交通状況に関しては、情報をインプットし続け、適切な処理を繰り返しているはずなんですけどね。

自覚としては、何かを考えるともなく、かといって無になってるわけでもないような感じがずっと続いて、これがなかなか心地いいのです。

「シャワーをあびる」とか「とことこ進む」とか「立ち止まる」みたいな、なにかひとつだけのことをやっていればいいときに、心地よさを感じるようにできてるんでしょうね。
リラックスできてるからなんでしょうね。そして、そういうときに「いいアイデアが浮かぶ」ような感じがするのです。

この感覚は、無職になって、すでにデザイナーではなくなった今でもあります。
それが本当に「いいアイデア」なのかどうかは謎ですけどね。

おそらく、職業を持ってるかどうかとは、あまり関係がないのです。

いや…。やっぱ作業場でしょ

なんとなく「心地いい状態にいるときは、リラックスしているから、いいアイデアが浮かぶよ」というところに着地してしまいました。

でも、そうなったらそうなったで「ウソだ。そんなわけないじゃん」という考えも頭をもたげるのですよ。

「いいアイデアは、シャワー中に浮かぶ」を否定するわけじゃありませんが、自分の職業人生を俯瞰してみると、大抵のものごとは作業場で解決してきたはずなんですよね。

シャワー中に浮かんだ「こともある」、ランニング中に浮かんだ「こともある」くらいのもんなんじゃないかな? とも思うのです。

作業場で何かを思いついたら、すぐにメモできるし、関係者にメッセージ送れるし、眼の前のPCで思いつきを具現化したりできますよね。
すぐにアイデアの次のステップに進めるのです。

対して、シャワー中やランニング中は、その場で次の手を打てませんから「ヤベっ。いいこと思いついちゃった、忘れないようにしなきゃ」って工程が挟まるんですよね。

その結果「シャワー中に浮かんだ」「ランニング中に浮かんだ」って記憶が強く残るんじゃないのかな? などと思うのです。

何かしらの課題と向き合っているとき、ずっとそのことを考えてるに決まってるのだから、いいアイデアは一番長く時間を過ごす場所で浮かぶ確率が高いに決まってるのです。

前述のように次のステップに進みにくいがゆえに「シャワー中にアイデアが浮かんだ」は記憶に残りやすく、「作業場で浮かんだ」は残らないのです。
なんだか、身も蓋もありませんが、そんなふうに思い至ってしまったのです。

と、ここまで書いたら「ずっとPC前に座ってて、いいアイデアなんか思いつくわけないじゃん」なんてことを考えはじめてしまいました…。
なんか堂々巡りになりそうなので、このへんで筆を置くことにします。

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