夕食のあとに仕事をするクセをつけてしまうと
2021.03.24
こんにちは、萩ドットライフ(
)です。今は夕食と一緒にお酒を飲むのが習慣になっていますが、以前は違ったのです。夕食のあとに再び仕事に向かうクセがついていたので、お酒は寝る前に飲むことにしていました。今さらながら、これが長時間労働を習慣化させる入口だったように思うのです。
「フリーになったら、ずっと仕事をすることになるよ」は、本当です
テーマに詰まると、どうしても昔のことを思い出して「オレも昔は」みたいな方向に話題を求めがちですよね。
でも、今日はちょっと気づいたことがあるのでそれを…。
僕がフリーになろうと決め「会社を辞める前に、この人だけには」と思った数名にだけ「会社辞めます。フリーになりたいんです」と告げていたころの話です。
過半数は社外の方、しかもすでにフリーになっておられる方や、自営業者や経営者が主だったんですけどね。
すると多くの方から「フリーになったら、ずっと仕事することになるよ」「就業時間も休日も、そんな概念なくなるよ」と言われました。
そのときには「そんなの人によるでしょ。自分はメリハリつけられると思うよ」なんてことを考えていましたけどね。
それから現在のようにセミリタイア人になるまで、四半世紀にわたってフリーランスで働いてきましたが、本当でした。
朝も夜もなく働いていたし、仕事の空白ができたときには、なんかしらの学習や知識のアップデートに時間を使う日々が続きました。
そのへんのことは過去に「「セルフブラック」の功罪」や「フリーランスの僕が暇な時にやったこと」で、触れています。
途中々々で「このままじゃマズいな」「身体を壊しちゃうな」と思ったこともあったのですが、どうしても手を動かし続けたかったし、そうじゃないときでもずっと考え続けてたかったんですよね。
だからこそフリーランスという立場で食ってこられたのかもしれませんし、50代半ばでセミリタイアすることを決断できたのかもしれません。
結果、40代後半に一度パニック障害の発作を起こし、そのときにいろんな不具合がみつかって、3ヶ月程度休養する羽目になっちゃいましたけどね。
万事「塞翁が馬」ってところなんだろうと思っています。
仕事も生活の一部になるんです
僕がフリーになる当時に「ずっと仕事することになるよ」と言っていた人たちの言葉は本当でした。
そして僕も、何人かに同じ言葉を言っています。
ただ、こればかりは自身で味わってみないとわからないのですが、決して苦痛ではないのですよ。
むしろ楽しいのです。
そう感じられる人がフリーで残り続け、そうではない人はまた会社員に戻っていくのかもしれません。
どうしても、合う/合わないがありますから、そのへんは自分にスタイルを選べばいいんだろうと思います。
結果、フリーの人は「ずっと仕事することになるよ」って言いがちになるんでしょうね。
当然、不安感もあります。
フリーになったらすぐに「月給ってスゲえな」って思い知らされることになります。
これを「楽しい」と表現するのも語弊があるは承知の上です。
僕の場合すでに思い出フィルターがかかっているので「なんだかんだいいながら結局、楽しかったんだよなあ」という気分になっています。
いろんなポイントをつまみ上げてみれば「苦痛」「怒り」「憎しみ」なんて成分も抽出できるのですが、それよりも「仕事ができるありがたさ」のほうが上回るんですよね。
このへんの考え方、感じ方、個人差が大きいと思いますので「みんなフリーになったほうがいいよ」なんてことは思っていません。
むしろ現実では、とりあえず第一声は「やめといたほうがいいよ」って言うことのほうが多いと思います。
(参考:フリーランスになりたいと言ってくる人には「やめとけ」と答えます)
夕食のあとの過ごし方が影響する、かな?
冒頭で、ふれた「ちょっと気がついたこと」なのですが、夕食を食べた後に仕事を再開すると、本当に「寝る時間を惜しんで」仕事することになりますよね。
僕は始業/終業の概念のないフリーランスだったので、毎日3時間ずつくらい就寝時間が遅くなっていました。
「オレには1日27時間が、ちょうどいいんだよ」とうそぶいていた時期もありました。
会社員時代にも、同じような経験があります。
夕食を食べた後にオフィスに戻ると、そのまま「深夜コース」になりがちなんですよね。
そのころは先輩に「晩飯食って戻ってくるの、やめない。だらだら過ごしてるだけじゃん」って言い出す人がいて、それでかなり頻度は下がったのです。
でも、フリーランスになってからは止める人もおらず、一度習慣化してからは、ずっとそのままでした。
当時は、夕食と晩酌を分けていたのですよ。
夕食のあとに仕事を再開するのが習慣化していましたからね。
いつ頃から、どんなきっかけでそうなったのかは覚えていません。
いま振り返ってみると、会社員・フリーを問わず「夕食のあとに仕事をするクセ」が、長時間労働のきっかけになるような気がするんですよね。
「ちょっとハラ減ってるけど、ここまでやったら今日は終わり。仕事が終わったら、メシ&酒」ってスタイルのほうが生活のリズムがキープできるんです。
現在はセミリタイア中なので、ほとんど仕事はしていません。
夜に仕事のメールやメッセージが来ることはありえませんので、なんの戸惑いもなく、夕方から夕食とともに酒を飲み始めています。
酒の量が増えがちなのが少々気がかりですが、生活のリズムは一定しています。
加齢のせいで「朝、目が覚めるから」ってのもあるんですけどね。
以前「家飲みをやめるつもりです」なんて記事を投稿したこともありますが、すぐに嘘になりました。
楽しいから、ずっと続けてしまうのです
自分が職業人だったころって、夕食のあとに仕事の続きに取り掛かって、明け方までずっと手を動かして、近所の子供たちがラジオ体操をしているころにコンビニに酒とつまみを買いにいくような生活が楽しかったんですよね。
途中、何人かいた同居人には、ことごとく不評でしたけどね。
だって夕食はダイニングテーブルじゃなくて、作業台のPC前で食べてるし、会社員のみなさんが朝の支度をしている時間帯にコンビニ弁当をつまみにしてグビグビお酒を飲んでるし…。
今から思えば、異常者なのですが当時はものすごく充実感があったんですよね。
この充実感って、会社員時代には一度も味わったことがなかった感覚でしたし、僕にとっては幸福感に繋がっていましたね。
繰り返しますが「塞翁が馬」なんですよね。
この充実感(=幸福感)と引き換えに失ったものもいっぱいあるんでしょうね。
「もしかして、あのとき『うんわかった、晩飯後の仕事やめる』っていえば、人生変わったのかな?」なんて思うこともあります。
前項で「止める人もおらず」って書きましたけど、いたのに僕が聞かなかっただけなんですよね。
この1年くらいの間に、リモートワーカーになり、オンとオフがメチャクチャになった人も多いんじゃないでしょうかね?
もちろん、働き方の変化によって「アウトプットを求められるから仕方なく」とか「見られてないからこそ余計なプレッシャーが」って感じの方もおられるでしょう。
でも、その中の多くは「楽しいから」「充実感を得られるから」といった理由で、四六時中仕事のことを考えるようになってしまってるのだろうと察します。
僕は、ダラダラと長時間労働を続けることになるのか? 自分でオン/オフのコントロールができるのか? の境目が「夕食のあとに仕事に向かうクセ」にあるんじゃないかと思っています。
今さらながらですけどね。
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